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スプリンターズS-G1連覇、香港カップ-G1連覇のロードカナロアはほかに高松宮記念-G1、専門外の安田記念-G1も勝って日本競馬史上最高のスプリンターとなった。2014年に種牡馬になると、初年度産駒からアーモンドアイとステルヴィオ、2年目からはサートゥルナーリアを送り出し、下表のとおり1600m、2000m、2400mと主要な距離カテゴリーのG1は既に勝ってしまった。残すのは1200mと3200m級のみ。ディープインパクトでさえ初年度のG1制覇は1600mだけで、2400mと2000mは2年目のジェンティルドンナの登場まで待たなければならなかった。そういった種牡馬としての汎用性とか万能ぶりを自ら明らかにするスピードはディープインパクトを凌ぐものだ。ディープインパクトは2016年、6世代目の産駒サトノダイヤモンドが菊花賞-G1に勝ったことで、S(1000〜1300m)、M(1301〜1899m)、I(1900〜2100m)、L(2101〜2700m)、E(2701〜)の5つの距離区分のうちMからEまでの4つを制したが、S部門がなかなか難しいようだ。この部門ならロードカナロアの本領ということで今回は3頭出しの攻勢となった。 |
| ロードカナロアの急速な成功 | ||||||||
| 年月日 | レース名 | 格 | 距離 | 勝ち馬 | 性齢 | 重量 | 馬体重 | 母の父 |
| 2018.1.8 | シンザン記念 | G3 | 1600 | アーモンドアイ | 牝3 | 54 | 464 | サンデーサイレンスUSA |
| 2018.3.18 | スプリングS | G2 | 1800 | ステルヴィオ | 牡3 | 56 | 466 | ファルブラヴIRE |
| 2018.4.8 | 桜花賞 | G1 | 1600 | アーモンドアイ | 牝3 | 55 | 462 | サンデーサイレンスUSA |
| 2018.5.20 | 優駿牝馬 | G1 | 2400 | アーモンドアイ | 牝3 | 55 | 466 | サンデーサイレンスUSA |
| 2018.8.26 | 新潟2歳S | G3 | 1600 | ケイデンスコール | 牡2 | 54 | 462 | ハーツクライ |
| 2018.9.2 | 小倉2歳S | G3 | 1200 | ファンタジスト | 牡2 | 54 | 464 | ディープインパクト |
| 2018.10.14 | 秋華賞 | G1 | 2000 | アーモンドアイ | 牝3 | 55 | 480 | サンデーサイレンスUSA |
| 2018.11.3 | 京王杯2歳S | G2 | 1400 | ファンタジスト | 牡2 | 55 | 474 | ディープインパクト |
| 2018.11.18 | マイルChp. | G1 | 1600 | ステルヴィオ | 牡3 | 56 | 478 | ファルブラヴIRE |
| 2018.11.25 | ジャパンC | G1 | 2400 | アーモンドアイ | 牝3 | 53 | 472 | サンデーサイレンスUSA |
| 2018.11.25 | 京阪杯 | G3 | 1200 | ダノンスマッシュ | 牡3 | 55 | 470 | ハードスパンUSA |
| 2018.12.28 | ホープフルS | G1 | 2000 | サートゥルナーリア | 牡2 | 55 | 500 | スペシャルウィーク |
| 2019.1.6 | シンザン記念 | G3 | 1600 | ヴァルディゼール | 牡3 | 56 | 444 | ハーツクライ |
| 2019.1.27 | シルクロードS | G3 | 1200 | ダノンスマッシュ | 牡4 | 56.5 | 474 | ハードスパンUSA |
| 2019.4.13 | アーリントンC | G3 | 1600 | イベリス | 牝3 | 54 | 452 | ボストンハーバーUSA |
| 2019.4.14 | 皐月賞 | G1 | 2000 | サートゥルナーリア | 牡3 | 57 | 496 | スペシャルウィーク |
| 2019.7.21 | 中京記念 | G3 | 1600 | グルーヴィット | 牡3 | 52 | 490 | スペシャルウィーク |
| 2019.8.25 | キーンランドC | G3 | 1200 | ダノンスマッシュ | 牡4 | 57 | 478 | ハードスパンUSA |
| 2019.9.8 | 京成杯オータムH | G3 | 1600 | トロワゼトワル | 牝4 | 52 | 462 | ハーツクライ |
| 2019.9.22 | 神戸新聞杯 | G2 | 2400 | サートゥルナーリア | 牡3 | 56 | 498 | スペシャルウィーク |
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同じ父の○ダノンスマッシュは母の父がダンチヒ×アリダー系の直線的なスピードを伝えるハードスパンUSA。この父との組み合わせではミスタープロスペクター系×ダンチヒ系という20年来のスタンダードともいえるスピード配合となる。祖母のハリウッドワイルドキャットはブリーダーズCディスタフ-G1など米G1・3勝の名牝で、こちらはロベルト系×ミスタープロスペクター系のニックスの先駆者だった。これらの組み合わせとなる本馬はミスタープロスペクター4×4、ノーザンダンサー5×4の現代的でオーソドックスな配合。イベリスが秘めているであろう切れ味を力とスピードで押さえ込む可能性もある。 長い海外遠征中に英国でナッソーS-G1制覇の快挙をなしとげたディアドラと、先週の神戸新聞杯-G2で世代を代表する力を見せたサートゥルナーリアの共通点は母の父スペシャルウィーク。これは下半期の地味で秘かなキーワードとなるかもしれない。スペシャルウィークの娘の仔▲ディアンドルは父がルーラーシップ。2000〜2400mを中心に活躍し、多くの産駒はその流れに沿っているが、そこはキングカメハメハ系だけに変わり種も出てくるだろう。ロードカナロアが中距離馬を出すように、ルーラーシップも短距離馬を出しても驚けないということだ。血統表2代目には1997年の天皇賞(秋)勝ち馬エアグルーヴと同じく1999年の勝ち馬スペシャルウィーク、すなわち1998年のジャパンカップ-G1の2、3着馬がキングマンボ産駒の下に並んでいる。これら中長距離血統の力が短距離に集中されれば大駆けはあり得る。 キングカメハメハはS、M、I、Lの4部門G1制覇を産駒デビューから4年で達成した。ステイゴールドはM、I、L、Eを制していて、残すところS部門のみとなった。△リナーテはステイゴールド産駒として初めて1200mのG1に出走する。菊花賞-G1、有馬記念-G1に勝った半兄サトノダイヤモンドはディープインパクト産駒としても長距離向きなので不思議ではあるが、ステイゴールド牝馬は気性的に1200mが向くものが出ても驚けない。G1で格負けしない血統なので、父の意外性に賭ける手も。 |
競馬ブックG1増刊号「血統をよむ」2019.9.29
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