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ハーツクライ産駒がこれまで最も活躍したのは2014年で、ジャスタウェイがドバイターフ-G1と安田記念-G1、ワンアンドオンリーが東京優駿-G1、ヌーヴォレコルトが優駿牝馬-G1、アドマイヤラクティがコーフィールドカップ-G1を制して、これら5つのG1を含め合計13のグレード勝ちを果たした。昨年は米国でヨシダがターフクラシック-G1とウッドワードS-G1に勝ち、スワーヴリチャードが大阪杯-G1、リスグラシューがエリザベス女王杯-G1に勝ってG1は4勝。グレード勝ちは9に達した。その再上昇の勢いは今年に入っても続いていて、リスグラシューは宝塚記念-G1とコックスプレート-G1を制し、スワーヴリチャードはジャパンカップ-G1で復活した。これでグレード勝ちの数は9を数え既に昨年に並んだ。今年の大きな特徴は2歳の早いうちから活躍するものが増えたことで、現時点での2歳グレード3勝は自己新記録となる。下表に示したように、2歳重賞勝ち馬はその後クラシックで活躍するもの、海外で活躍するもの、伸び悩むものとさまざまだが、可能性としては2歳で活躍して更に大きく飛躍するハーツクライ産駒像は示されているわけだ。 |
| 例年以上の勢いを示す2歳ハーツクライ産駒 | ||||||||||
| 年度 | 場所 | レース名 | 距離 | 馬名 | 母 | 母の父 | 性 | 人気 | 単勝 | その後の主な成績 |
| 2012 | 東京 | アルテミスS | 1600 | コレクターアイテム | ネットオークションUSA | Storm Bird | 牝 | 1 | 2.7 | 鷹巣山特別(1000万) |
| 2013 | 阪神 | ラジオNIKKEI杯2歳S-G3 | 2000 | ワンアンドオンリー | ヴァーチュ | タイキシャトルUSA | 牡 | 7 | 13.7 | 東京優駿-G1 |
| 2014 | 京都 | ラジオNIKKEI杯京都2歳S-G3 | 2000 | ベルラップ | ベルスリーブ | シンボリクリスエスUSA | 牡 | 6 | 19.5 | |
| 2015 | 札幌 | 札幌2歳S-G3 | 1800 | アドマイヤエイカン | ペルヴィアンリリー | フレンチデピュティUSA | 牡 | 2 | 5.7 | 2着ステイヤーズS-G2 |
| 2016 | 東京 | アルテミスS-G3 | 1600 | リスグラシュー | リリサイドFR | American Post | 牝 | 1 | 2.4 | コックスプレート-G1 |
| 2017 | 京都 | ラジオNIKKEI杯京都2歳S-G3 | 2000 | グレイル | プラチナチャリスGB | ロックオブジブラルタルIRE | 牡 | 2 | 4.8 | 3着オールカマー |
| 2017 | 中山 | ホープフル-G1 | 2000 | タイムフライヤー | タイムトラベリング | ブライアンズタイムUSA | 牡 | 1 | 4.2 | 2着武蔵野S-G3 |
| 2019 | 新潟 | 新潟2歳S-G3 | 1600 | ウーマンズハート | レディオブパーシャ | Shamardal | 牝 | 1 | 2.1 | |
| 2019 | 東京 | サウジアラビア-G3 | 1600 | サリオス | サロミナGER | Lomitas | 牡 | 1 | 1.5 | |
| 2019 | 京都 | ラジオNIKKEI杯京都2歳S-G3 | 2000 | マイラプソディ | テディーズプロミスUSA | Salt Lake | 牡 | 1 | 1.5 | |
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同じ父の○クラヴァシュドールは母の父がジャイアンツコーズウェイなのでウーマンズハートに似た構成になっている。こちらの母はストームバード3×4の近交馬で、ミスタープロスペクターの血も祖母の父サンダーガルチUSA経由で入った。ストームバードの近交に加えて5代母の父としてニジンスキーが入る点も、カナダの大オーナーブリーダー・E.P.テイラー生産のノーザンダンサー同士を集めているという点で整った配合と見ることができる。3代母ドリナの娘にはブリーダーズCディスタフ-G1とラブレアS-G1のG1を含め米グレード7勝の名牝スペインがいる。スペインは祖母パスオブサンダーの全姉でサンダーガルチUSAの牝馬の代表産駒だ。 ハーツクライの好調さと裏表のように、今年のロードカナロア産駒はまだ重賞勝ちがない。昨年は新潟2歳S-G3をケイデンスコール、小倉2歳S-G3と京王杯2歳S-G2をファンタジスト、そしてホープフルS-G1をサートゥルナーリアが勝っていたのに比べると不振といわざるをえない。種付け頭数がずっと250頭以上で推移している以上、よくいわれる種牡馬入り3年目の落ち込みは当たらない。ちょっとした出遅れでしかない可能性もある。▲ボンボヤージは京阪杯-G3で死んでしまったファンタジストの全妹。兄同様、ロードカナロア、ディープインパクト、デインヒルUSAという配合種牡馬の並びは最先端といえるもの。母の父としてのディープインパクトはキングカメハメハ系ルーラーシップとの間に菊花賞馬キセキを送っている。3代母ディアーミミUSAの産駒にはラカナダS-G2、エルエンシノS-G2など米G2・2勝のフリートレイディ、孫にはブリーダーズCジュヴェナイル-G1のミッドシップマン、曾孫にはメトロポリタンH-G1のフロステッドがいる。4代母カーニヴァルプリンセスの産駒サルスはフォレ賞-G1に勝ち、種牡馬としても成功した。何よりも、血統表3代目に上から順にキングマンボ、ストームキャット、サンデーサイレンスUSA、デインヒルUSAと米日欧豪の大種牡馬が並んでいるスケールの大きさが魅力。 △リアアメリアは今回唯一のディープインパクト直仔。キズナ産駒が3頭、ワールドエース産駒が3頭と数の上では孫世代が優勢になっていて、牝馬戦らしい時代の先取り感が強いが、何頭出ていようと勝つのは1頭ということもいえる。母の父がアンブライドルズソング直仔である点が先進性。 |
競馬ブックG1増刊号「血統をよむ」2019.12.8
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