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暮れに東西に別れて行われていた3歳ステークスは1991年に牡牝混合戦が朝日杯3歳Sに一本化され、阪神3歳Sが牝馬限定の阪神3歳牝馬Sとなった。中山競馬場での朝日杯は2013年までの22年間その形で行われ、そのうち11頭の勝ち馬が3歳以降にG1級レースに勝った。単純に割合で比較すると1991年から昨年まで26年で10頭の阪神ジュベナイルフィリーズよりも中身が濃かったのではあるが、2014年に阪神に移ってからの3回の勝ち馬からG1勝ち馬は未だ出ておらず、ダノンプラチナが富士S-G3に勝ったのみという結果。まだ3回なので何ともいえないとしても、今のところは中山時代の水準に達していない。もっとも、2歳戦の価値を3歳以降の出世の度合によって計るのが必ずしもつねに正しいわけではなく、オーストラリアのように2歳でゴールデンスリッパーSに勝って引退、種牡馬入りという文化もある。たとえばフジキセキは不可抗力により結果的にそのような形での種牡馬入りとなったが、例外的な存在であるのは確かで、やはりオーストラリアのように馬産が短距離主体でないと、あえて2歳戦に全力投入ということにはなりにくい。ただ、2歳戦全力とはいかないまでも、早熟で、ひたすら速く走ることに秀でた資質は種牡馬選択の上でも大切な要素。そういった選抜は朝日杯FS-G1が果たすべきものであり、ホープフルS-G1にはクラシックへの助走としての性格がある。そのように2つのG1に割り振るべきところ、2000mを中山、1600mを阪神外回りとしたのはちぐはぐな印象が拭えず、その歪みが朝日杯に強く出たとはいえるのではないだろうか。 |
| 朝日杯勝ち馬のその後 | |||||
| 年 | 場所 | 優勝馬 | 2歳時 戦-勝 | 父 | その後の主な勝ち鞍 |
| 1991 | 中山 | ミホノブルボン | 3-3 | マグニテュードIRE | 東京優駿、皐月賞、京都新聞杯 |
| 1992 | 中山 | エルウェーウィンIRE | 3-3 | Caerleon | アルゼンチン共和国杯 |
| 1993 | 中山 | ナリタブライアン | 7-4 | ブライアンズタイムUSA | 東京優駿、菊花賞、皐月賞、有馬記念 |
| 1994 | 中山 | フジキセキ | 3-3 | サンデーサイレンスUSA | 弥生賞 |
| 1995 | 中山 | バブルガムフェロー | 4-3 | サンデーサイレンスUSA | 天皇賞(秋)、毎日王冠、スプリングS |
| 1996 | 中山 | マイネルマックス | 5-4 | ブライアンズタイムUSA | マイラーズC |
| 1997 | 中山 | グラスワンダーUSA | 4-4 | Silver Hawk | 有馬記念×2、宝塚記念、毎日王冠 |
| 1998 | 中山 | アドマイヤコジーン | 4-3 | Cozzene | 安田記念、東京新聞杯、阪急杯 |
| 1999 | 中山 | エイシンプレストンUSA | 3-2 | Green Dancer | 香港マイルG1、クイーンエリザベス2世CG1 |
| 2000 | 中山 | メジロベイリー | 5-2 | サンデーサイレンスUSA | |
| 2001 | 中山 | アドマイヤドン | 3-3 | ティンバーカントリーUSA | フェブラリーS、JBCクラシック×3 |
| 2002 | 中山 | エイシンチャンプUSA | 9-3 | ミシエロUSA | 弥生賞 |
| 2003 | 中山 | コスモサンビーム | 7-4 | ザグレブUSA | スワンS |
| 2004 | 中山 | マイネルレコルト | 5-4 | チーフベアハートCAN | |
| 2005 | 中山 | フサイチリシャール | 5-4 | クロフネUSA | 阪神カップ |
| 2006 | 中山 | ドリームジャーニー | 4-3 | ステイゴールド | 有馬記念G1、宝塚記念G1、大阪杯G2 |
| 2007 | 中山 | ゴスホークケンUSA | 3-2 | Bernstein | |
| 2008 | 中山 | セイウンワンダー | 4-3 | グラスワンダーUSA | エプソムCG3 |
| 2009 | 中山 | ローズキングダム | 3-3 | キングカメハメハ | ジャパンCG1、京都大賞典G2 |
| 2010 | 中山 | グランプリボス | 4-3 | サクラバクシンオー | NHKマイルCG1、スワンSG2 |
| 2011 | 中山 | アルフレード | 3-3 | シンボリクリスエスUSA | |
| 2012 | 中山 | ロゴタイプ | 6-3 | ローエングリン | 安田記念G1、皐月賞G1、スプリングSG2 |
| 2013 | 中山 | アジアエクスプレスUSA | 3-3 | ヘニーヒューズUSA | レパードSG3 |
| 2014 | 阪神 | ダノンプラチナ | 4-3 | ディープインパクト | 富士SG3 |
| 2015 | 阪神 | リオンディーズ | 2-2 | キングカメハメハ | |
| 2016 | 阪神 | サトノアレス | 5-3 | ディープインパクト | |
| 太字はその後のG1(級)勝ち馬 | |||||
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もう一頭のロードカナロア産駒ダノンスマッシュは祖母が1993年のブリーダーズCディスタフ-G1の勝ち馬ハリウッドワイルドキャット。母の父ハードスパンUSAは2008年に米国で種牡馬となりアラバマS-G1のクエスティングやウッドメモリアルS-G1のウィキッドストロング、ランドウィックギニー-G1のルロマンなど南北両半球で8頭のG1勝ち馬を既に出しているが、日本では今年の2歳馬が初年度産駒。ファーストクロップサイアー同士の組み合わせという珍しいケースになった。ダンチヒ系牝馬にミスタープロスペクター系種牡馬という定番配合で、スピードの争いとなれば強い。▲。 ○ダノンプレミアムは阪神移設後3年で2勝を挙げるディープインパクト産駒。現2歳世代は英国に渡ったサクソンウォリアーがレーシングポストトロフィー-G1に勝っており、ワグネリアンも東京スポーツ杯2歳S-G2に勝った。母インディアナギャルIREは46戦して芝で3勝、オールウェザーで3勝を挙げたタフな牝馬で、愛国のブルーウインドS-G3、リッジウッドパールS-G3で3着となった。その父インティカーブはロベルト系レッドランサムの直仔でクイーンアンS-G2・8馬身差圧勝によりインターナショナルクラシフィケーションで130の高いレートを得た。種牡馬としてはスノーフェアリーIREを出し、母の父としてはディープインパクトとの組み合わせで京都新聞杯-G2のサトノラーゼン、ハーツクライとの組み合わせでチャレンジC-G3のサトノクロニクルを送っている。5代母クリスタルパレスの産駒には英ダービー馬ロイヤルパレス、孫に英セントレジャーのライトキャヴァルリーがいる古くからの名門。 牝系の格では△タワーオブロンドンも負けていない。祖母シンコウエルメスIREの孫には皐月賞馬ディーマジェスティ、サンタラリ賞-G1のソーベツがおり、3代母ドフザダービーの産駒には英ダービー馬ジェネラス、英オークス馬イマジン、曾孫にムーランドロンシャン賞-G1のムーンライトクラウドらがいる。凱旋門賞連覇のトレヴもこのマルガレーゼン系だ。父レーヴンズパスは芝でクイーンエリザベス2世S-G1、ダートでBCクラシック-G1に勝った二刀流。 |
競馬ブックG1特集号「血統をよむ」2017.12.17
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