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芝の中長距離ほどサンデーサイレンスUSA化が目立たなかったダート界も、ゴールドアリュールの登場やフジキセキのダート開拓、サンデーサイレンスUSA系繁殖牝馬の増加など、さまざまな方面からそれが進んでいる。そして、それはまたミスタープロスペクター系やノーザンダンサー系などとの協力があってのことで、気がつけばダートもこの主流3系統に集約されつつある。欧州ならガリレオとデインヒルUSA、北米ならプルピットとアンブライドルドとストームキャットというように、いくつかの主流血統の寡占とか、順列組み合わせ構成は今に始まったことでなく、ある程度パターン化されることでその地域の血統の特色が固定されるのはサラブレッドの進むべき方向ではある。また、それとは逆に健康さや環境の変化への対応のために多様性を確保しておく必要もあるので、長期的には集約と拡散のバランスが重要なのだろう。 |
| 父系と母の父系による組分け | |||||
| 母系\父系 | サンデーサイレンスUSA | ミスタープロスペクター | ノーザンダンサー | ナスルーラ | その他 |
| サンデーサイレンスUSA | ロワジャルダン ノンコノユメ (1)(1)(2) | サウンドトゥルー (1) | アウォーディー ラニUSA | ||
| ミスタープロスペクター | コパノリッキー (2)(1) | カフジテイク (2) | アポロケンタッキーUSA モーニンUSA (2) | (2) | |
| ノーザンダンサー | ゴールドドリーム ブライトライン メイショウスミトモ (1)(2) | アスカノロマン モンドクラッセ (1) | |||
| ナスルーラ | ブライトアイディア | (1) | (1)(1) | ||
| その他 | (1) | (2)(2)(2) | (2) | ||
| ( )数字は過去10年の当該血統の1、2着馬 | |||||
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秋の天皇賞馬ヘヴンリーロマンスの産駒がどうしてどれもダートで大変な力を発揮するのかはきょうだいそれぞれに理由がありそうだが、大雑把にいえば、サンデーサイレンスUSAの超一流馬は研ぎ澄まされた刀のようなもので、もうこれ以上鋭くはなれないところまで来ると、次の代では別の方向に伸びる余地を見つけるしかなくなるというようなことかもしれない。○アウォーディーはジャングルポケットからトニービンIREを経て7代父がナスルーラ、一方の▲ラニUSAはタピット、プルピット、エーピーインディからシアトルスルーを経て8代父がナスルーラ。欧州の代表グレイソヴリンと典型的米国血統ボールドルーラーなら遠く離れているのだが、それでも兄弟で同じ枠に収まるのだから不思議。アウォーディーは3代目にヌレエフとサドラーズウェルズが並んでいて、エルコンドルパサーUSA型配合の1バージョンといえるが、そのパワーにトニービンIREとサンデーサイレンスUSAの切れ味を加えている。ラニUSAは現在の米国で人気ナンバー1のタピットが父。米国におけるシアトルスルー〜エーピーインディの父系は、外野から見るとえこひいきと思えるような人気を誇り、そしてその人気に応えて実績を残すのだから不思議。タピット産駒には牝馬の活躍馬が多く、牡馬にもハンセンのようなマイラーが多いが、そんな中から2014年のトーナリスト、今年のクリエイターIIUSAと2頭のベルモントS勝ち馬も出していて、アンブライドルドの重い部分が出てそのようなステイヤーとなったのかもしれない。3代母アーカディナが愛オークス-G1・2着馬、4代母ナタシュカがアラバマS勝ちの名牝であるラニUSAも、そういった重厚さが優っていそうで、それは大レースではプラスに働くと考えられる。 △コパノリッキーはあっさり負けても何度でも立ち直ってくるのがいいところ。同じ父のエスポワールシチーは8歳でJpn1・2勝。 |
競馬ブックG1増刊号「血統をよむ」2016.12.4
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