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10月13日に発表された最新のワールドベストレースホースランキング(1月1日〜10月9日)では1位をカリフォルニアクローム、2位をアロゲイトと2頭の米国馬が占めている。レーティング作成の手法の違いによって米国の馬は飛び抜けた強さに見合ったずば抜けて高いレーティングを得にくい傾向があるのだが、カリフォルニアクロームの場合は8月のパシフィッククラシック-米G1で名牝ビホルダーを5馬身ち切ってI133を獲得、10月のオーサムアゲインS-米G1ではドルトムントに4ポンド与えて2 1/4馬身の差をつけ、M部門でも133の評価を得た。3歳馬のアロゲイトは8月のトラヴァーズS-米G1で13 1/2馬身の独走劇を演じ、その一撃で三冠レース勝ち馬たちを軽々と飛び越してエイシンヒカリに並ぶ129まで急上昇した。芝部門では例年、凱旋門賞が終わるとレーティング変動が落ち着いてくるものだが、今年はこの世界ランキングが発表されたあとも活発な動きがある。英チャンピオンS-G1ではアルマンソル(127)が凱旋門賞馬ファウンド(123)に2馬身差をつけて勝ったので、筆者独断推定では130の大台に乗る可能性が出てきており、オーストラリアではコックスプレート-G1で名牝ウィンクスが牡馬の強豪を4角ひとまくりで交わして短い直線でハートネル(123)以下に8馬身の差をつけて楽勝した。これも130の大台を突破するばかりか、セックスアローワンス抜きでカリフォルニアクロームを超えても驚けないパフォーマンスだった。 |
| 世界ランキングトップ9(10/9現在) | ||||
| ランク | レーテ ィング | 馬 名 | 調教 | 性齢 |
| 1 | 133 | カリフォルニアクローム | 米 | 牡5 |
| 2= | 129 | アロゲイト | 米 | 牡3 |
| 2= | 129 | エイシンヒカリ | 日 | 牡5 |
| 4= | 127 | アルマンソル | 仏 | 牡3 |
| 4= | 127 | ウィンクス | 豪 | 牝5 |
| 6 | 126 | フロステッド | 米 | 牡4 |
| 7= | 124 | ポストポンド | 英 | 牡5 |
| 7= | 124 | モーリス | 日 | 牡5 |
| 7= | 124 | ワーザー | 港 | セン5 |
| ※10/13、IFHA国際競馬統括機関連盟発表 | ||||
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このような圧勝祭り、ぶっち切り合戦ともいうべき今年の流れのさきがけとなったのは誰あろう、我らが◎エイシンヒカリであったといっても異論は出まい。イスパーン賞-G1の10馬身の着差には英国方面などから異論も出ていて、映像を見ると8馬身くらいが妥当だとは思うが、公式記録は尊重されなければならないし、仮に8馬身でも立派なぶっち切り勝ちには違いない。それも自分の庭で弱い相手を負かしてのものではない。以下にイスパーン賞-G1の成績表を拡大して、出走馬のレース前後の実績を分かるようにしてみた。自身を含め過半がG1勝ち馬で、いわゆる終わった馬はおらず、9頭のうち5頭は、バリバリのG1からソコソコのG1まである程度の差はあるが、いずれもこの一戦のプロモーションに大きく貢献している。表の右端に置いた現在のレーティングを見ても分かるように、仮にエイシンヒカリをどけても、ダリヤンが120、以下着差に応じて漸減というレーティングで違和感のないもので、そうするとそこから8〜10馬身前にいるのだから、低目に見積もっても15点のプラスがあってしかるべきで、エイシンヒカリのイスパーン賞は筆者独断推定レーティング135と見なして大きく外れてはいないと思う。 |
| 2016 イスパーン賞 (仏G1、5/24、シャンティイ、4歳上、芝1800m) | ||||||
| イスパーン賞以 前の主な成績 | 着順 | 着差 | 馬名 | 性齢 | イスパーン賞 以後の主な成績 | レーティング |
| 重量 | ||||||
| 2015香港カップG1 | 1 | エイシンヒカリ | 牡5 | 1戦未勝利 | 129 | |
| A Shin Hikari(JPN) | 58 | |||||
| ガネー賞G1 | 2 | 10 | ダリヤン | 牡4 | 2戦未勝利 2017年より種牡馬 | 120 |
| Dariyan | 58 | |||||
| ガネー賞G12着 | 3 | 1 3/4 | シルバーウェーヴ | 牡4 | サンクルー大賞G1 フォワ賞G2 | 118 |
| Silverwave | 58 | |||||
| ミュゲ賞G2 | 4 | 1/2 | ヴァダモス | 牡5 | ムーランドロンシャン賞G1 ジャックルマロワ賞G12着 | 121 |
| Vadamos | 58 | |||||
| ゴードンリチャ ーズSG3 | 5 | 2 | マイドリームボート | 牡4 | プリンスオブウェールズSG1 | 121 |
| My Dream Boat(IRE) | 58 | |||||
| 2015ジョッキー クラブ賞G1 | 6 | 3/4 | ニューベイ | 牡4 | ゴントービロン賞G3 | 119 |
| New Bay(GB) | 58 | |||||
| 2015ウッドバイ ンマイルSG1 | 7 | 2 1/2 | モンディアリスト | 牡6 | アーリントンミリオンG1 | 116 |
| Mondialiste(IRE) | 58 | |||||
| 2015マイレント ロフィーG2 | 8 | 1/2 | ワイルドチーフ | 牡5 | 2戦未勝利 | 115 |
| Wild Chief(GER) | 58 | |||||
| 2015パリ大賞G1 | 9 | 大差 | イラプトIRE | 牡4 | カナディアン国際SG1 | 117 |
| Erupt(IRE) | 58 | |||||
| ※レーティングはワールドベストレースホースランキング、そのほか主催者HP参照 | ||||||
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もう1頭の世界ランカー、○モーリスは国内戦で連敗中だが、いずれもちぐはぐな競馬になってしまっていて、力の問題や距離適性の問題ではない。同じ父(スクリーンヒーロー)の産駒の有馬記念-G1勝ち馬ゴールドアクターが天皇賞(春)-G1での惨敗からちゃんと立ち直っているように、スクリーンヒーローにはノーザンテーストCANやサンデーサイレンスUSAが入っているぶん、ロベルト系にしては好調を長く維持して、維持できない場合でもそこから立ち直る力が備わっているのかもしれない。 名目より実質の点でG1昇格が決まった年のそのレースの勝ち馬はG1馬と見なせるとすると、春に大阪杯-G2でキタサンブラックを負かした▲アンビシャスは実質G1馬といっていい(よそではいわない方がいいです)。ディープインパクト×エルコンドルパサーUSAの配合は宝塚記念-G1を制したマリアライトと同じ。マリアライトがディープインパクト牝馬的な瞬発力ではなく力の競馬で強い点を見ると、この配合は牡馬でより良い男性的な血統といえるようにも思う。 △リアルスティールはエイシンヒカリと同じディープインパクト×ストームキャットの組み合わせ。このパターンはほかにも日本ダービー馬キズナ、桜花賞-G1のアユサン、エリザベス女王杯-G1のラキシスを出して成功している。本馬は祖母モネヴァッシアが大種牡馬キングマンボの全妹、3代母ミエスクがブリーダーズCマイル連覇の名牝という隙のない名血の塊。 2010年代後半を迎えても、穴はノーザンテーストCAN、トニービンIRE、サンデーサイレンスUSAという狙いは有効と思うが、三種揃った唯一の存在は実績馬ラブリーデイだった。本年未勝利の6歳馬なら、意外に穴になるかもしれない。 |
競馬ブックG1増刊号「血統をよむ」2016.10.30
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