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昨年のこのレースを最低人気で勝ったコパノリッキーは、その9カ月半前、3歳5月の兵庫チャンピオンシップでベストウォーリアに6馬身差をつけて圧勝していた。芝馬のクラシック路線におけるパフォーマンスがその馬の生涯の成績を評価する上で特に重要なように、ダート馬もまた成長過程にある3歳時の成績には注目しておくべきで、のちのチャンピオンがその素質の片鱗を示していることも少なくない。 |
| 出世レースとしてのユニコーンSとレパードS | ||||||
| 年月日 | 競馬場 | 距離 | 優勝馬 | 性 | 父 | その後の主な成績 |
| 1996.9.28 | 中山 | 1800 | シンコウウインディ | 牡 | デュラブUSA | フェブラリーS、平安S |
| 1997.10.4 | 東京 | 1600 | タイキシャトルUSA | 牡 | Devil's Bag | ジャックルマロワ賞-G1他 |
| 1998.10.3 | 中山 | 1800 | ウイングアロー | 牡 | アサティスUSA | フェブラリーS、JCダート他 |
| 1999.10.2 | 中山 | 1800 | ゴールドティアラUSA | 牝 | Seeking the Gold | 南部杯、プロキオンS他 |
| 2000.9.30 | 中山 | 1800 | アグネスデジタルUSA | 牡 | Crafty Prospector | フェブラリーS、香港C-G1、天皇賞(秋)他 |
| 2001.6.2 | 東京 | 1600 | ナスダックパワー | 牡 | タヤスツヨシ | (北海道で特別2勝) |
| 2002.6.1 | 東京 | 1600 | ヒミツヘイキ | 牡 | ダミスターUSA | (報知グランプリC) |
| 2003.6.7 | 東京 | 1600 | ユートピア | 牡 | フォーティナイナーUSA | 南部杯×2、ダービーGP、ゴドルフィンマイル-G2他 |
| 2004.6.5 | 東京 | 1600 | トップオブワールド | 牡 | シャンハイUSA | ダービーGP2着 |
| 2005.6.4 | 東京 | 1600 | カネヒキリ | 牡 | フジキセキ | フェブラリーS、JCダート-G1、東京大賞典他 |
| 2006.6.3 | 東京 | 1600 | ナイキアースワーク | 牡 | ブライアンズタイムUSA | ダイオライト記念3着 |
| 2007.6.2 | 東京 | 1600 | ロングプライド | 牡 | サクラローレル | JDダービー3着、名古屋GP2着 |
| 2008.6.7 | 東京 | 1600 | ユビキタス | 牡 | アグネスデジタルUSA | 武蔵野S-G33着 |
| 2009.6.6 | 東京 | 1600 | シルクメビウス | 牡 | ステイゴールド | 東海S-G2、ブリーダーズGC、JCダート-G12着 |
| 2009.8.23 | 新潟レ | 1800 | トランセンド | 牡 | ワイルドラッシュUSA | フェブラリーS-G1、JCダート-G1×2他 |
| 2010.6.6 | 東京 | 1600 | バーディバーディ | 牡 | ブライアンズタイムUSA | フェブラリーS-G13着、東京大賞典3着他 |
| 2010.8.22 | 新潟レ | 1800 | ミラクルレジェンド | 牝 | フジキセキ | JBCレディスクラシック×2、エンプレス杯他 |
| 2011.6.4 | 東京 | 1600 | アイアムアクトレス | 牝 | アグネスタキオン | スパーキングレディーC3着 |
| 2011.8.21 | 新潟レ | 1800 | ボレアス | 牡 | ディープインパクト | 浦和記念3着 |
| 2012.6.3 | 東京 | 1600 | ストローハット | 牡 | フジキセキ | |
| 2012.8.5 | 新潟レ | 1800 | ホッコータルマエ | 牡 | キングカメハメハ | チャンピオンズC-G1、東京大賞典-G1×2他 |
| 2013.6.16 | 東京 | 1600 | ベストウォーリアUSA | 牡 | Majestic Warrior | 南部杯、プロキオンS-G3 |
| 2013.8.4 | 新潟レ | 1800 | インカンテーション | 牡 | シニスターミニスターUSA | みやこS-G3、東海S-G23着他 |
| 2014.6.22 | 東京 | 1600 | レッドアルヴィス | 牡 | ゴールドアリュール | すばるS |
| 2014.8.10 | 新潟レ | 1800 | アジアエクスプレスUSA | 牡 | ヘニーヒューズUSA | |
| ユニコーンSは2000年まで秋の中山で施行、2009年よりG3。レパードS(新潟レ)は2011年よりG3 | ||||||
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昨年のユニコーンS-G3勝ち馬◎レッドアルヴィスはNHKマイルC-G1に勝ったカレンブラックヒルの半弟。母の父グラインドストーンがアンブライドルド直仔、祖母の父がストームキャットという母の配合は、ディープインパクト×アンブライドルズソングのダノンプラチナが朝日杯フューチュリティS-G1に、ディープインパクト×ストームキャットのリアルスティールが共同通信杯-G3、ステイゴールド×ストームキャットのキャットコインがクイーンC-G3に勝った現時点で見ると、改めてサンデーサイレンスUSA系の先進的な配合であることがわかる。祖母はレジナエレナ賞(伊1000ギニー)-G2・3着で、その産駒にクインシー賞-仏G3のペニーズゴールド、孫にクリテリウムドメゾンラフィット-仏G2のペニーズピクニックがいる。なぜどれも“ペニー”を名乗るかといえば3代母ミシズペニーが名牝だからそれにあやかったためで、同馬は2歳時にチーヴァリーパークS-英G1など3重賞に勝ち、3歳時はディアヌ賞(仏オークス)-G1、ヴェルメーユ賞-仏G1に勝った。このように欧州的なしっかりした土台の上にストームキャット、ヌレエフ、ニジンスキーを経由したノーザンダンサー血脈を重ね、更にアンブライドルド経由でミスタープロスペクターも入るのは、これまでのゴールドアリュール産駒の一流馬と比較しても、ゴールドアリュール的バネよりもパワー優先と感じられる。ただ、その異質さが、同じ父のコパノリッキーに対抗する上では武器となる。 ○のコパノリッキーは母の父ティンバーカントリーUSAからフォールアスペンの良血、そしてバックパサーやスワップスといったゴールドアリュールによく似合う血が入り、トニービンIRE×リアルシャダイUSAの祖母からは日本で多くの実績を残す持久力を受けた。父の代表産駒であるスマートファルコンやエスポワールシチーと同じく、G1レベルに抜け出すと他馬とは次元の違うレースで競り合うこともなく勝ちまくる域に届きつつあり、ここもあっさりがあり得る。 ▲カゼノコはユニコーンS卒業生の出世頭であるアグネスデジタルUSAの最初のJpn1勝ち馬。カブトヤマ記念に勝った母タフネススターはラグビーボールの牝駒として唯一の重賞ウイナーでもある。祖母の父リードワンダーはアローエクスプレス直仔で、ダート交流重賞黎明期のブリーダーズゴールドC勝ち馬ヒデノリードを出した。初の東京、初の1600mだが、父の万能性や大物食い特性が生きてきそうな舞台ではある。 △キョウワダッフィーは目下サイアーランキング首位のキングカメハメハが父。母の父はエスポワールシチーとブルーコンコルドがこのレースで1勝2着3回。祖母プティットイルIREはG1愛セントレジャー勝ち馬。 |
競馬ブックG1増刊号「血統をよむ」2015.2.22
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