■東京11R・優駿牝馬■

 無敗の牝馬2冠制覇に挑むデアリングタクトは父エピファネイアも母の父キングカメハメハも東京2400mのG1ホースで、父の母シーザリオは15年前に神業的な追い込みを決めたオークスのレジェンド。母の父は10年前にデッドヒートで戴冠したアパパネの父であり、一昨年の優勝馬アーモンドアイの父系祖父でもある。血統背景は3戦連続最速の上がりで突き抜けたマイル戦以上にダービーコースの牝馬2冠目向き。サンデーサイレンス3×4のインブリードが生んだ初めてのクラシックウイナーというプレミアム込みで、単勝2倍を切ろうかという圧倒的な支持にも納得がいく。
 普通に考えれば死角はないのだが、逆説的ながら強すぎた桜花賞のパフォーマンスにかすかな違和感も覚えている。同じロベルト父系という点で、血統的にはフライング気味に桜花賞を制し、1番人気のオークスで敗れたシャダイカグラとファレノプシスにイメージが重なるのである。見方によっては2代続きのダービー惜敗父系。成長過程における小休止のタイミングという可能性もあるだろう。
 ひねり出した逆転候補は直近10年で4勝のディープインパクト産駒ミヤマザクラ。マーメイドS3着の母ミスパスカリは元祖二刀流の名馬クロフネの半妹で、この父との交配でも産駒がすべて芦毛に出るあたりは自己主張の強さの表れ。母として兄同様の怪物性を発揮しても不思議ではない。キズナ産駒アブレイズとの父子合作ワンツーが妙味。

◎ミヤマザクラ  ○デアリングタクト  ▲アブレイズ  ☆ホウオウピースフル  △デゼル  △クラヴァシュドール

「スポニチ令和2年5月24日付け掲載」

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