■京都11R・秋華賞■

 春の2冠を独占した時点では存命だったディープインパクトだが、牝馬3冠最終戦は「遺児」の5頭出しということになる。桜花賞馬グランアレグリア、オークス馬ラヴズオンリーユー抜きでもなお圧倒的な戦力を維持しているあたりが早くから“ビンテージ”とされてきたディープインパクト3歳世代牝馬の層の厚さ。過去8世代で4勝という要衝で没後初のG1奪取を果たす可能性は十分にある。特にオークス出走の既成勢力に加わった3連勝中の上がり馬サトノダムゼルは、ケンタッキーダービー馬にしてドバイワールドC勝ち馬というアメリカの英雄アニマルキングダムの8歳違いの半妹。一昔前の牝馬の3冠目は“G1馬の妹”という単純明快な良血狙いが鉄則だった。ここは原点回帰の大駆けがあっても不思議ではないだろう。
 過去に同一年の牝馬3冠をすべて異なる産駒で制した種牡馬はいない。ディープインパクトだからこそ可能な偉業という見方もできる一方で、産駒の「5勝目」へのかすかな不安材料でもある。一角崩しがあるとすれば過去8世代でキョウワジャンヌ、ヌーヴォレコルト、リスグラシューと、3頭の2着馬が出るハーツクライ産駒。この父の牝馬は牡馬より一足早く3歳秋にギアをG1仕様に上げてくる。シャドウディーヴァはディープインパクトを凱旋門賞で負かしたレイルリンクの父ダンシリが母の父。母方からもディープインパクト軍団の“天敵”となり得る資質を継承している。

◎シャドウディーヴァ  ○サトノダムゼル  ▲カレンブーケドール  ☆ダノンファンタジー  △シェーングランツ  △コントラチェック

「スポニチ令和元年10月13日付け掲載」

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