■阪神11R・宝塚記念■

 大阪杯のG1昇格によって創設された「春古馬3冠」のボーナスシリーズ。3カ月足らずの間に超長距離のEコラムを挟んで3階級のG1を走るというサバイバルレースはある意味で米3冠に近く、難度の高さも同等だろう。恐らくこの先は挑戦者が現れること自体がレアケースになると思われる。
 偉業達成に王手をかけたキタサンブラックは、競走条件、展開を問わないフレキシビリティとともに能力のピークを維持するキープ力においてもすでに歴史的な存在。頑強な体質のルーツを血統面から探れば、4代母のチリ産の名牝ティズナにたどりつく。英国からアルゼンチン、チリ、さらに北米経由で日本に根を張った牝系には、多彩な競馬環境を潜り抜けた血脈ならではの生命力が宿る。母の父サクラバクシンオーは速さの権化だが、5歳時にレコード勝ちを連発したこの母の父は成長力とタフネスも一級品だった。この母の父経由で注入されたノーザンテースト血脈は予想される雨馬場で強力な援軍となる。あらゆる角度からV3に死角はない。
 焦点の2着争いはそれなりに難解だが、道悪前提で浮上してくるのがレインボーライン。過去5勝と雨季のグランプリに絶対の自信を持つ父ステイゴールドだけでなく、母の父フレンチデピュティも重血統として定評がある。こちらは極悪馬場の弥生賞圧勝が語り草の祖母の父レインボーアンバー経由でノーザンテースト4×5を装備した。

◎キタサンブラック  ○レインボーライン  ▲サトノクラウン  ☆ゴールドアクター  △シュヴァルグラン

「スポニチ平成29年6月25日付け掲載」

[back]