■中山10R・有馬記念■

 人気の上では新旧菊花賞馬の一騎打ちの様相となった今年の有馬記念。過去5世代が未勝利だった菊花賞を制圧した時点でディープインパクト産駒の“新種”と考えられるサトノダイヤモンドだが、個人的には同じステップで臨んだ11年前、国内最初で最後の敗戦を喫した父の残像がどうしても払拭できない。暮れの中山コース、というよりも有馬記念にはディープインパクト的な切れ味を鈍らせる強力な磁場が存在する。お楽しみは来年以降ということで評価を一枚下げたい。
 週中のコラムでも触れたように、キタサンブラックは母の父サクラバクシンオーの母サクラハゴロモが81年の優勝馬アンバーシャダイの全妹。アンバーシャダイは82年2着、83年3着と、3年連続で馬券に絡んだ有馬記念のレジェンドの1頭である。年の瀬の大一番に不可欠の粘着力と大衆性という属性は、その甥にあたるサクラバクシンオー経由で間接的に伝わった。今年の“包囲網”はかなり分厚いが、ブラックタイドVSディープインパクトの種牡馬単位の兄弟対決は今年も兄に分があるとみた。
 有馬記念のレジェンドといえば98、99年と鬼神のような勝負強さで連覇を果たしたグラスワンダー。昨年、ゴールドアクターの父系祖父として存在感を放った“ミスターグランプリ”は今年、母の父として新たな刺客を送り込んだ。中山コースで重賞2戦2勝のヤマカツエース。母の父の異能を継承した可能性に懸けて、馬券はこの馬から強振してみる。

◎ヤマカツエース  ○キタサンブラック  ▲サトノダイヤモンド  ☆ゴールドアクター  △アドマイヤデウス  △シュヴァルグラン  △アルバート

「スポニチ平成28年12月25日付け掲載」

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