■京都11R・エリザベス女王杯■

 昨年の覇者マリアライトは以後、牡牝混合重賞ばかりを走り、宝塚記念で1世代下のクラシックホースをまとめて下したほか、全5戦で掲示板を確保した。加齢による衰えとは無縁、というよりも確実にパワーアップしている。となれば、G1・7勝のジェンティルドンナを別格として、ディープインパクト産駒にとってひとつの壁となっているG1・3勝目に到達する可能性大なのだが、かすかな不安は久々の牝馬限定戦ということ。かつてのウオッカ、ブエナビスタがそうだったように、男勝りの女傑は仮想敵ともいえる牡馬の不在によってパフォーマンスを落とすケースがままある。今年は依然としてG1・2勝馬がゼロ。タイトル分散の時流を加味して、確勝級から一枚評価を下げてみた。
 本命デンコウアンジュは2冠馬メイショウサムソンが種牡馬として送り出した唯一のグレード勝ち馬。凱旋門賞馬である母の父マリエンバードにとってもしかりで、2段重ねの一子相伝ということになる。父の母の父ダンシングブレーヴは、父として97年の優勝馬エリモシック、母の父として05年の優勝馬スイープトウショウを出し、08年の優勝馬リトルアマポーラの母の父の父となった当レースのフィクサー的血脈。現実にこの父は、3年前に13番人気で4着に入った初年度産駒トーセンアルニカによって“激走血統”の片鱗を示している。同期の大物メジャーエンブレムを差し切ったアルテミスSから1年。2度目の番狂わせがある。

◎デンコウアンジュ  ○マリアライト  ▲アスカビレン  ☆ミッキークイーン  △パールコード  △クイーンズリング

「スポニチ平成28年11月13日付け掲載」

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