■中山11R・スプリンターズS■

 
 週中のコラムでも書いた通り、実績断然のロケットマンは父の父クエストフォーフェイム、母の父マクギンティ、母の弟エボニーグローブがジャパンC出走馬という日本競馬に浅からぬ因縁のある血統。ちなみに3頭の中で勝負になったのは83年5着のマクギンティだけだった。DNAには日本競馬へのトラウマが刻みつけられている、という見方もできるのだが、そんなオカルトチックな牽強付会を弄する以外に死角は見当たらない。初体験の高速ターフで1200mの自己ベスト=1分7秒8をどこまで短縮するかが焦点。ここは一族郎党の借りをまとめて返すJRAレコード級の爆走を期待しよう。
 ラッキーナインの父ドバウィは、2000年のドバイワールドCを圧勝して“千年紀の名馬”ともいわれたドバイミレニアム唯一の後継種牡馬。昨年は英2000ギニー馬、今年は独ダービー馬を出した本格派のクラシックタイプだ。この父ならG1でも格負けはないだろう。欧州でG1スプリンターを連発した母の父グリーンデザートが電撃戦対応の機動力をサポートする。
 大本命馬の血統が2400mのジャパンC出走馬で固められているのは象徴的で、傑出したスピード馬とは本来、純粋な短距離血統の組み合わせからは生まれにくいもの。日本馬の中では、父がダービー馬で母が英3冠馬ニジンスキーの3×3、祖母の父ロベルトというフィフスペトルの血統に逆説的な魅力を感じる。

◎ロケットマン  ○フィフスペトル  ▲ラッキーナイン  ☆ビービーガルダン  △サンカルロ  △グリーンバーディー

「スポニチ平成23年10月2日付け掲載」

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