■阪神11R・宝塚記念■暮れのグランプリはクラシックディスタンスとされる2400mより100m長い距離で、上半期のグランプリは200m短い2200mで行われる。世界共通の距離カテゴリーとしてはどちらもL(LONG)に属しているのだが、歴史を振り返ると、この距離設定の微妙なさじ加減が2つのビッグイベントに独特の重みを与えてきたように思う。有馬記念の祭典的色彩をより際立たせているのが「プラス100m」の攻防であるように、宝塚記念の「マイナス200m」は、しばしばクラシックで花開かなかった才能を拾い上げてきた。典型例が今年のTVスポットで使われた逃走王サイレンススズカだろう。最強4歳世代のルーラーシップ、ローズキングダム、トゥザグローリーのキングカメハメハ・トリオは衆目一致の実力馬ながら、まだ2400mのG1では1位入線の経験がない。3頭いずれも“ハマリ役”といえるのだが、特にルーラーシップの場合は、13年前に前記サイレンススズカの3着に終わった母エアグルーヴの雪辱戦ということにもなる。サンデーサイレンス血脈を持たない点は競走馬として必ずしも有利とはいえないが、未来の種牡馬としては大きなアドバンテージ。種牡馬選定レースとしても定評のある宝塚記念には最もふさわしい馬だ。大穴ならコンバート初戦のダノンヨーヨー。02年、03年と2年連続2着の後、安田記念でG1初制覇を飾った同じダンスインザダーク産駒ツルマルボーイの逆を行く可能性なきにしもあらず。 ◎ルーラーシップ ○トゥザグローリー ▲ローズキングダム ☆ダノンヨーヨー |
「スポニチ平成23年6月26日付け掲載」