■京都9R・葵S■

 基本的にスローからの上がり勝負を好むサンデーサイレンス系にとって、東京1600mのG1は長く鬼門とされてきた。ところがこのヴィクトリアマイルは創設初年度の“金銀銅”を含め、過去3年の1〜3着馬9頭のうち8頭までがサンデーサイレンスの直子と孫。数の上で圧倒的に優位に立つサンデーサイレンス系の血統的包囲網が「東京1600m」の競馬そのものを変えつつあるという見方もできるだろう。
 ただし、今年は少々様相が異なる。人気を二分しそうなウオッカとカワカミプリンセスは、どちらも非サンデーサイレンス系。血統データ的には共倒れの危険がないともいえないのだが、牝馬限定戦では初顔合わせとなる2頭の女傑の意地がレースのテンションを“アンチSS”に誘導する可能性大だ。
 安田記念のパフォーマンスを再現できればウオッカに負ける要素はないし、カワカミプリンセスも競走生命の長いダンシングブレーヴ父系だけに、最盛期に近い能力をキープしていると見ていい。一発逆転があるとすればこれも非サンデーサイレンス系のチェレブリタ。無念のリタイアとなったピンクカメオの兄でもある父ブラックホークは、現役最終戦の安田記念で豪快な追い込みを決めた。祖母の父クリスタルパレスのフォルティノ血脈も東京コースで生きてくるはずだ。サンデーサイレンス系では乱戦に強いダンスインザダーク産駒が要注意。特に対ウオッカの因縁込みで良血ブーケフレグランスが怖い。

◎チェレブリタ  ○ウオッカ  ▲カワカミプリンセス  ☆ブーケフレグランス  △ザレマ

「スポニチ平成21年5月17日付け掲載」

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