■有馬記念■

 “有馬記念血統”といえば、まず04年から昨年のマツリダゴッホまで4年連続で優勝馬を送り出しているサンデーサイレンス。01年のマンハッタンカフェを含めて5勝という有馬記念最多勝サイヤーである。これに続くのが過去10年でグラスワンダー、シンボリクリスエスと、2頭の連勝馬が出ているロベルト父系。ナリタブライアン、シルクジャスティス、マヤノトップガンと、3頭の優勝馬を連発し、かつてサンデーサイレンス以上の存在感を示していたブライアンズタイムもまたロベルト系だった。ちなみにサンデーサイレンスは、その父ヘイロー経由でロベルトの父であるヘイルトゥリーズンにさかのぼる。要するにグランプリのタイトルは10年以上に渡って、ほとんどヘイルトゥリーズンから分かれた“2大政党”の持ち回りで推移してきたことになる。そして今年、サンデーサイレンスは13年続けたチャンピオンサイヤーの座をついに明け渡す。“チェンジ”の年のグランプリである。
 というわけで本命は、待望久しかったロベルト父系の新星スクリーンヒーロー。98、99年と驚異的な勝負強さで連覇を果たした“ミスターグランプリ”グラスワンダー産駒だ。もともと個人的には有馬記念の穴候補として暖めていた馬。血統的フライング?ともいえるジャパンCの大駆けで配当の妙味は5割減だが、鳴尾記念のサクラメガワンダー、朝日杯FSのセイウンワンダー、さらに中山大障害で2度目のVを狙うマルカラスカルと、その血の勢いはとどまるところを知らない。ちなみにマルカラスカルとは祖母の名牝ダイナアクトレスを共有するいとこの間柄でもある。牝系単位の“連鎖反応”にも注目しておきたい。母の父サンデーサイレンスの有馬記念実績は前記した通り。祖母の父ノーザンテーストもアンバーシャダイ、ダイナガリバーを送り出した80年代のグランプリ血統だ。
 ラストランとなるメイショウサムソンは、“2大政党”の厚い壁を唯一突破した00年の優勝馬テイエムオペラオーと同じオペラハウス産駒。母の父ダンシングブレーヴの代表産駒キングヘイローはラストランであわやの大外強襲(4着)を見せた。第4回の優勝馬である牝祖(4代母)ガーネットの血が最後に目覚める可能性もあるだろう。穴で注目はそのキングヘイロー産駒カワカミプリンセス、グラスワンダーに「4センチ差」で及ばなかったスペシャルウィーク産駒フローテーション、98年に同じくグラスワンダーの3着だったステイゴールド産駒ドリームジャーニーの血統的リベンジ。

◎スクリーンヒーロー  ○メイショウサムソン  ▲カワカミプリンセス  ☆フローテーション  △ドリームジャーニー

「スポニチ平成20年12月27日付け掲載」

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