■東京11R・安田記念■香港、というより世界最強クラスのマイラーに成長を遂げて再来日となったグッドババはマイルG1・10勝の名牝ミエスクのいとこの子。9歳となった今季も健在ぶりを示しているブリッシュラックは、愛2000ギニーなど牡馬と互角に渡り合った女傑トリプティクのいとこの孫にあたる。どちらも名門牝系の分家?の末裔といった趣で、本家を見返すくらいの成功を収めたのは、全くのマイナー牝系の出であるアルマダを含め、サラブレッドの“再生工場”としての香港競馬の優秀さの証明といえる。しかしまた、かの地ではいかなる名馬にも生産部門での未来はない。当然、競走馬としての賞金稼ぎにはより貪欲で、多少の無理を承知で使うケースもある。当初は回避が伝えられたグッドババの場合も、アジママイルチャレンジの100万ドルボーナスに目がくらんだととれなくもない。ここは日本競馬の意地の見せどころだろう。アイルラヴァゲインの大駆けに期待してみる。マイル戦未勝利とはいえ、NHKマイルC3着の実績があり、スプリンターズSでも同じく3着と、過去2度のG1ではいずれも好勝負。ジャパンCダートのアロンダイトや菊花賞のソングオブウインドがそうだったように、エルコンドルパサー産駒には、より強い相手と戦うことで真価が引き出される面がある。名血の芸術的ともいえるインブリードによって生み出された父は、生産を伴う競馬が行われているこの国ならではの宝でもあった。ビッグタイトル奪取で貴重な父系を次代につないでほしい。 ◎アイルラヴァゲイン ○ハイアーゲーム ▲ウオッカ ☆エイシンドーバー △スズカフェニックス △スーパーホーネット △グッドババ |
「スポニチ平成20年6月8日付け掲載」