■東京11R・オークス■

 重賞2勝馬不在の状況は桜花賞と同じ。馬場、展開次第でどうにでも転ぶカオスの世代の牝馬第2冠である。さしあたって土日の降雨が予報通りなら、瞬発力勝負型にはかなりのハンデ。2冠を狙うレジネッタ、2歳女王トールポピーといった「母の父サンデーサイレンス」の切れ者は評価を一枚下げざるを得ない。
 “血中スタミナ濃度”ではレッドアゲートが最右翼。G1・3勝をすべて2500m以上のレース(菊花賞、有馬記念、天皇賞・春)で挙げた父は、ステイヤーとして特化したサンデーサイレンス産駒。種牡馬としても京都新聞杯のメイショウクオリアをはじめ、2000m超部門で真価発揮の産駒が大半を占めている。母はダービーグランプリに勝ち、川崎記念とダイオライト記念で2着したテイエムメガトンの全妹。祖母の父シーホークは天皇賞馬とダービー馬を2頭ずつ出した極めつけのステイヤー血脈だ。56年のオークス3着馬トサモアーにさかのぼる古い牝系だが、4代母を共有するブラックシェルも次週のダービーに駒を進めるように、この世代はにわかに活気が戻っている。
 全馬余力なしの消耗戦で怖いのは直線一気の決め打ち型。一発の魅力ならシャランジュだ。マイラーの印象が強い父テンビーだが、カーリアン後継だけにスタミナ因子は潜在している。母の父コマンダーインチーフは牝馬G1の“VIP血脈”ダンシングブレーヴ系で、同じ母の父のリトルアマポーラともども、道悪への耐性も十分だ。

◎シャランジュ  ○レッドアゲート  ▲リトルアマポーラ  ☆スペルバインド  △ソーマジック  △マイネレーツェル  △ムードインディゴ

「スポニチ平成20年5月25日付け掲載」

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