■中山9R・有馬記念■

 デビュー戦で強烈な“衝撃”を与えてくれた馬は決して少なくないが、そのインパクトを走るたびに増幅していった馬というのはおよそ記憶にない。総収得賞金では上がいるし、G1タイトルの数もラストランにタイ記録がかかる状況だが、少なくともその身体能力は現時点においてサラブレッドの進化の究極形といえるだろう。一昨年のゼンノロブロイしかり昨年のハーツクライしかりで、サンデーサイレンス産駒は4歳で集大成を見せる。中山9R・有馬記念ではこの2年間、ディープインパクトが見せてくれた夢を反すうしながら最後の“飛翔”をしっかりと見届けたい。
 2着争いでクローズアップされるのは当然、JC2着のドリームパスポート。G14回でシルバーコレクターの異名を取ったステイゴールドの甥にあたり、血統的にも?ハマリ役だろう。連戦にもめげないタフさの源は3代母の父ノーザンテースト。86年にダイナガリバー=ギャロップダイナでワンツーを決めた元祖グランプリ血脈でもある。ちなみに伯父は98年にグラスワンダーの3着。祖母の全兄サッカーボーイも88年に繰り上がりで3着している。馬券的にはむしろ3着づけが狙い目かも知れない。
 ダイワメジャーの参戦には往年の異種格闘技戦的な興趣をそそられる。父はヒンドスタン、ブライアンズタイムと並ぶ有馬記念最多勝サイヤーだし、こちらは母の父がノーザンテースト。実はかなり“血中グランプリ濃度”の高い配合といえる。他では76年にレコードVのトウショウボーイが母の父のコスモバルク、本年度の陰のMVP血脈?ダンシングブレーヴを同じく母の父に持つスイープトウショウ、メイショウサムソンまで。

◎ディープインパクト  ○ダイワメジャー  ▲ドリームパスポート  ☆コスモバルク  △スイープトウショウ  △メイショウサムソン

「スポニチ平成18年12月23日付け掲載」

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