■ジャパンC&JCダート■

 今週はJRA史上初のG1ダブルヘッダー。半世紀に一度のメモリアル開催にしては招待馬が地味な印象もあるが、それはダービー馬と春のグランプリホースを欠く日本勢にもいえること。芝2400m部門の世界的なタレント不足の表れでもあるだろう。
 メーンのジャパンCは「東京2400m」に限れば日本調教馬が5連勝中。ただし、今年のエース格ゼンノロブロイは2000mのG1ウイナーで、新旧2頭のクラシックホース、ヒシミラクルとデルタブルースは菊花賞馬である。今年は“専門職”の外国馬で勝負になりそうだ。
 英国馬ウォーサンはエプソム競馬場12FのG1・コロネーションC連覇を含め、この距離のG1で3勝を挙げている。格的にも距離適性に関しても最上位といえる存在だ。問題は高速馬場への順応性に尽きるが、亡父カーリアンは「東京2400m」のダービー馬フサイチコンコルドを筆頭に、5頭のG1ホースを出した“日本びいき”。母の父ハイラインもまた、91年3着のシャフツベリーアヴェニュー、同じく99年3着のハイライズの「母の父」としてジャパンCで実績を残している。血統的には適性十分、というより日本の馬場でこそ狙いたい配合で、98年に大敗した異父兄ルソーのリベンジも大いに期待できるだろう。
 もう1頭の英国馬フェニックスリーチも2400mの国際G1(カナディアン国際)ウイナー。母が輸入種牡馬キャロルハウスの半妹に当たる。リベンジつながり?(伯父は89年のJCで14着)というわけでもないが、こちらも侮れない面はある。日本勢ではやはり“東京のトニービン”で直子のナリタセンチュリーと孫のハーツクライ。JCの穴血統リボーが入るハイアーゲームの巻き返しも要注意。
 セミファイナルのJCダートは再コンバート初戦のローエングリンに注目。父のシングスピールは96年のジャパンC優勝馬であると同時に、競走馬としても種牡馬としてもダート10Fの世界最高賞金レース・ドバイワールドCを制した唯一の馬。“二刀流”の血にはある意味で招待馬以上の未知の魅力が満載だ。

【ジャパンC】
◎ウォーサン  ○ナリタセンチュリー  ▲ハーツクライ  ☆フェニックスリーチ  △ハイアーゲーム

【JCダート】
◎ローエングリン  ○アドマイヤドン  ▲タイムパラドックス  ☆トータルインパクト  △クーリンガー  △イーグルカフェ

「スポニチ平成16年11月28日付け掲載」

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