■東京11R・天皇賞秋■

 “東京のトニービン”は数ある血統格言の中でも最もポピュラーなもののひとつ。現実に産駒のG1 13勝中11勝までが東京コースでのもので、天皇賞・秋に限っても95年サクラチトセオー、97年エアグルーヴ、98オフサイドトラップと、過去3勝の最多勝サイヤーである。今回エントリーしてきたテレグノシスとナリタセンチュリーはどちらも、前記サクラチトセオー、エアグルーヴと同じノーザンテースト牝馬の産駒。今年の天皇賞、「父」としては間もなく表舞台から下りる府中の王者が、種牡馬生活の集大成を披露する場になるのかもしれない。
 本命テレグノシスの距離克服能力に関しては楽観視している。“ノーザンテースト産駒は3度変わる”は80年代の血統金言だが、もちろん「母の父」としてもノーザンテースト血脈の成長力と懐の深さは不変。先輩格のサクラチトセオーも最終的に有馬記念で3着したように、この配合は加齢とともに距離の守備範囲を広げる傾向がある。マイル超での初Vとなった前走は、東京限定オールラウンダー?への脱皮の予兆だろう。
 同配合のナリタセンチュリーに「孫」のリンカーン、アドマイヤグルーヴを絡めた“トニービン尽くし”で絞るが、3連系のスパイスにローエングリンとマイソールサウンドが面白い。前者の父シングスピールは芝とダートで10FのGTを制した馬。2代制覇がかかる後者の父はトニービンと同系で、古くから“東京のグレイソヴリン”という拡大解釈的金言も存在する。

◎テレグノシス  ○リンカーン  ▲ナリタセンチュリー  ☆マイソールサウンド  △ローエングリン  △アドマイヤグルーヴ

「スポニチ平成16年10月31日付け掲載」

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