■中山11R・スプリンターズS■

 最新のJRA短距離(1400m以下)部門のリーディング上位3頭(サンデーサイレンス、サクラバクシンオー、ウォーニング)がそろって複数の手駒を出してきた今年のスプリンターズS。血統的無政府状態だったこの国のスプリントG1にも歴史に見合った秩序が生まれつつあるようだ。
 本命ゴールデンキャストは97年の覇者タイキシャトルの産駒。“血統的秩序”のアピールには、やはり2代制覇の実現が最も効果的だろう。ちなみに父のタイキシャトル自身、血統構成はスタミナ色が濃かったのだが、本馬もまた母の父が名うてのステイヤー血脈であるニニスキで、父との組み合わせで英3冠馬ニジンスキー3×4のインブリードを持つ。非常にパラドキシカルだが、純然たる短距離血統ではないことにスプリンターとしての才能の奥行きが感じられる。
 同じく2代制覇のかかるサクラバクシンオー産駒シーイズトウショウを本線に冒頭の短距離3大種牡馬の産駒に流すが、ライン外で怖いのはケープオブグッドホープ。海外競馬に精通する知人の専門紙記者氏によれば「香港最強のサイレントウィットネスがニホンピロウイナーならこの馬はハッピープログレス」。レベルの高い香港短距離界で不動のナンバー2といえる実力馬だ。母の父クランタイムに潜伏する“スプリンターズS3連覇(キョウエイグリーン=73年、サクライワイ=74、75年)サイヤー”マタドアの血が中山6ハロンで30年越しに騒ぐかも。

◎ゴールデンキャスト  ○シーイズトウショウ  ▲ケープオブグッドホープ  ☆カルストンライトオ  △サニングデール  △デュランダル  △ウインラディウス  △ナムラビッグタイム

「スポニチ平成16年10月3日付け掲載」

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