「風の大陸CDシネマ1&2 邂逅編上・下」
(1992/6/21、1992/8/26)
個人的おすすめ度……☆☆☆☆(ドラマ自体が面白い。少年&少女の二役が◎)
原作/竹河 聖(富士見ファンタジア文庫刊)
監修:真下耕一 音楽:大島ミチル ビクター音楽産業株式会社
エンディング・テーマ「凍る砂」(ショートバージョン) 作詞・作曲・歌/新居昭乃、編曲/萩田光男
[Total Time:上巻-67'30゛ 下巻-62'19゛]

+キャスト(敬称略)+
〔上下巻共通〕 ティーエ/関俊彦  ラクシ/高山みなみ ボイス/屋良有作 ナレーション/小川真司
《上巻》 アウル・バカン/土師孝也 ラウリア/坪井章子 シレーナ姫/井上喜久子
ティーエ(少年時代)/潘恵子 ケイローン/銀河万丈
《下巻》 呪い師/青野武 ハラド/広中雅志 ボイス(少年時代)/沼田祐介 
ボイスの母/寺瀬めぐみ ラティム/田中秀幸
+ストーリー+
伝説のアトランティス大陸を舞台に、美貌の青年薬師ティーエ、故国を捨て男装して旅をする美少女ラクシ、屈強な自由戦士ボイスの3人を巡る冒険ファンタジー。同年7月に劇場公開された映画に先駆け、原作「邂逅編 第一部」をCDドラマ化したもの。ティーエとラクシの出会いから3人で旅を続けるようになるまでが描かれる。

紫水晶とエメラルドの緑、左右違った瞳を持つ美貌の青年ティーエを演じる関さん。関さんといえば熱血主人公か、憎めない二枚目半キャラしか知らなかった私にとってこのティーエのような抑えた美形役はとても新鮮でした。
―時には、感情というものが欠如しているのではないかと思われるほど穏やかなのである。それでいて、決して冷たくはない。(ティーエについての記述。原作第二部より引用)
……む、難しい〜(汗)関さんご自身も役をつかむまで苦労されたようで、前半より後半の演技の方が安定感があるようです。みなみさん演じるラクシは、諸事情により故国を捨てた姫君(15歳くらい?)の役なのですが、回想シーンでの少女らしくかつ気品溢れる演技と、はつらつとした少年ラクシとしての演技両方が楽しめます。またボイス役、屋良有作さんの落ち着いた演技は表情までが伝わってくるようで素晴らしい。原作を全く知らなくても楽しめる作品だと思います。
最後に残念なこと。アクションシーンで状況を解説するナレーションが入るのは仕方ないとしても、あるセリフのあと、そのセリフの一部のみを疑問系で問い返すものが多すぎる。また、約一時間に渡る長時間録音なのにトラックが分かれてない為、シーンごとの頭出しができないのも辛すぎ(涙)

映画「風の大陸」
1992年7月公開(55分)
個人的おすすめ度……☆☆☆(原作を知っているかCDを聴いていないとちょっと…)
原作:竹河 聖  監督・脚本:真下耕一 キャラクター原案:いのまた むつみ 
キャラクターデザイン:結城信輝 音楽:大島 ミチル 
主題歌:西脇 唯「風の大陸」(作詞・作曲・歌/西脇 唯 編曲/萩田 光男)
サントラ盤:ビクター音楽産業

+キャスト+
ティーエ/関 俊彦 ラクシ(アルン・アーダ)/高山みなみ ボイス/屋良有作 アルン・ハラド/広中雅志 バルニ・リファス/江森浩子、ガデン・ラクム:銀河万丈
+ストーリー+ 旅を続けるティーエ一行は、水を求めて呪われた死の黄金都市アゼク・シストラに迷い込んだ。財宝を狙う盗賊たちにより都市全体に掛けられた呪いが破られてしまう。生きて帰れたものは居ないというこの場所からティーエ達は無事生還できるのか。

原作第二部の中の一章「黄金の死者の都」を映画化したものですが、せっかくの映画なのに設定にしろキャラの過去にしろ、描ききれておらず中途半端な感じがありますので、原作を全く知らない方はまずドラマCDを聴いてから、映画(ビデオ)を観たほうがわかりやすいと思います。
このレビューを書くきっかけとなったのが、この映画のビデオ購入でした(ちなみに400円(笑))
いのまたさん原案でデザインが結城さん。映画だけあって絵もキレイ。この時点ではまだ原作未購入だったため、初めてボイスの顔を知る。さすが、いのまたデザイン!いかつい大男でも美形だ(笑)
そして関さんのティーエがとにかく美しい…のを通り越して色気を感じさせるのには参りました(爆)精霊を静める為に呪文詠唱したあと体力消耗のため卒倒するシーンとかv
みなみさん的見所といえば、姫君アルン・アーダだった頃の姿を使い、精霊がラクシを誘惑するシーン。このラクシといい、姫君といいまだ声がお若い。ラクシは男装していてホントは女の子という感じがよく出ています。現在のみなみさんは少年から少女への切り替え(逆も)は可能でも、ラクシみたいに微妙に少女らしさを感じさせる少年はもうできない気がするので貴重ではないでしょうか。

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