少年のレクイエムBoys Air Choir ボーイズ エアー クワイア
「requiem〜少年のレクイエム」
VICP-60068 〔1997/08/21〕

1.ピエ・イエス〜Pie Jesu (G.Faure)
2.ピエ・イエス〜 Pie Jesu (A.L.Webber)
3.サンクトゥス〜Sanctus (G.Faure)
4.キリエ〜Kyrie (B.Britten)
5.アニュス・デイ〜Agnus Dei (W.A.Mozart)
6.ベネディクトゥス〜Benedictus (B.Britten)
7.ピエ・イエス〜Pie Jesu (J.Rutter)
8.ベネディクトゥス〜 Benedictus (C.Gounod )
9.ピエ・イエス〜 Pie Jesu (M.Durufle )
10.ラクリモサ〜Lacrimosa (W.A.Mozart)
11.イン・パラディスム〜In Paradisum (G.Faure)
12.アニュス・デイ〜Agnus Dei [in a dream〕(W.A.Mozart)

「ボーイズ・エア・クワイア」はセント・ポール大聖堂聖歌隊をはじめとする、世界的にも最も高い評価を受けている英国聖歌隊のトップ・ソリストを集め、1996年10月にロンドンで結成された少年合唱団。そしてこれは、録音当時14歳で、現在はクワイアマスターをつとめる、コナー・バロウズの歌声を全面フィーチャーした「ボーイズ・エア・クワイア」の記念すべき第一弾アルバムです。
彼のヴォーカルは例えるならどこまでも真っ直ぐに伸びる光のようで、ボーイソプラノにしては声量もあるのが特徴。特に高音域に関しては性別を超えたまさに天上の歌声というのがふさわしいでしょう。
目の前で光が煌くかのようなキリエ(Track4)、ドラマティックに歌われるラクリモサ(Track10)、暗闇に光が降り注ぐかのように気高く静謐なイン・パラディスム(Track11)。一瞬にして中音域から最高音まで上昇するところなど本当に美しく涙せずにいられません。こんなに高い音が、こんなに綺麗な声が出せるなんて…!あまりのことに聴いた当初は、生まれ変わったら男性になって聖歌隊に入りたいとまで思いつめました。でも期間限定なんですよね…(遠い目)
「少年のレクイエム」は、モーツァルトやグノー、フォーレ、デュリフレ、ブリテン、A・L・ウェッバーといった古今の作曲家による名作「レクイエム」からの曲を集めて作られました。レクイエムとは本来、死者を送るミサ曲のことですが、収められた曲はどれも美しく清らかなものばかりで、現世を離れた死者の魂が一切の罪や苦難から開放され、安らかに眠れるようにという祈りが込められていることを感じさせます。
歌詞の記載と対訳はないものの、ボーイソプラノと作曲家についての丁寧な解説があり、また宗教曲なのでタイトルの意味以上に深いことは歌われていないようです。意味としてはピエ・イエス(慈悲深いイエスよ)、サンクトゥス(感謝の賛歌)、キリエ(憐れみの賛歌)、アニュス・デイ(平和の賛歌)、ラクリモサ(涙に暮れる日)、イン・パラディスム(楽園にて)といった感じです。
伴奏は一部シンセサイザーなどが入っていますが、ヴォーカルメインで作られておりクラシック、声楽曲が好きという方にも安心して聴いていただけるのではないかと思います。

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