本年度は4月に新しい事務所に移り、秋までの準備を徐々に進めていく予定でしたが、県の作業所等パワーアップ事業のサブコーディネーターを
努めることになり、忙しくなりましたが充実した毎日を過ごしております。
そんな時、参加したい研修が同日に重なってしまいどちらにしようか
迷いましたが、障がい者の就労問題に関心のある私は「高次脳機能障害研修会」の方を選びました。

「しんぷく・ねっと」の事務局の皆さん、ベーシックセミナーも行きたかったのですが、このような事情で不参加になりました。
次回機会があればぜひ参加したいと思います。

「しんぷく・ねっと」はこちら http://homepage2.nifty.com/shinpuku/index.htm

 

高次脳機能障害研修会

 
日時 平成17723日 午後115分〜445
場所 松本市勤労者福祉センター大会議室

 

研修内容

@ 「国の高次脳機能障害支援モデル事業と長野県の取組状況」

講師 長野県社会部障害福祉課 企画員 小松 健一

A 「高次脳機能障害の診断とリハビリテーション」

講師 相澤病院リハビリテーション科 総括医長 原 寛美

B 「長野県における高次脳機能障害者に対する就労支援の取り組み」

講師 長野県障害者職業センター主任障害者職業カウンセラー 中村 雅子

C 「高次脳機能障害者の就労支援」

講師 障害者職業総合センター主任研究員 田谷 勝男

 

以上4氏の講演でしたが、全てが私にとって有意義な内容でした。

 

 

高次脳機能障害とは、

 

脳血管障害や頭部外傷などが原因で、脳に損傷を受けると、運動機能障害(片麻痺、失調症)や感覚機能障害(しびれ、感覚脱失)だけでなく、さまざまな精神機能の低下や喪失が生じる。この高次の精神機能の障害をいう。

 

 

以下に、今後役に立つ部分を列記します。

 

小松 健一氏

一、高次脳機能障がい者は三障害のはざまに置かれており各障害の認定を受けれないと現行の福祉制度利用が非常に困難である。

二、高次脳機能障害は、年金制度上は精神障害に分類され病名は「器質性精神障害」。

三、公的年金と労災は併給が可能だが、労災分は減給になる場合がある。

四、40歳〜64歳では介護保険の特定疾病に該当せず、介護保険対象外。

 

 原 寛美氏

一、急性期病院やリハビリ病院において看過・過小評価されている場合が多い。

二、看過は、その後の失職、経済的保障の喪失など多くの社会的不利益を招く。

三、就労後(転職時)、初めて高次脳機能障害のために適切な就労能力が欠如していることを指摘され、気づく場合が多い。

四、現在は早期診断とリハビリテーションアプローチにより、改善が期待される領域となっている。

五、相澤病院は継続的なフォローアップを図り,就労はゴールではなく通過点であり就労後のストレスへの対処援助法までも模索している。

他にリハ学の難しい部分が相当ありました。

 

中村 雅子氏

一、長野県の現状 無料職業紹介の実施

         障害者総合支援センターにおける支援

         委託訓練の実施

二、高次脳機能障がい者の長野センターの利用状況は全体の4%もあり、全国的に高い数値である。

メモリーノートの有効活用、またジョブコーチ支援の実施。

ジョブコーチはクライアントだけでなく、事業所への支援も行なう。

本人・家族の高次脳機能障害への理解不足もあり、精神面のフォローの為医療ケアも並行する。

来所経由

医療機関

職安

福祉機関

就労支援

その他

55

31

3

3

8

 

  各関連機関がバトンタッチで終わることなく、連携することが有意義である。

 

田谷 勝男氏

一、高次脳機能障害者の実態に関しては、全国規模の調査がなく、障害者数・雇用実態は不明。

二、障害者雇用率制度

       

平成16年度現在の法定雇用率

民間企業

一般事業主(常用労働者56人以上)

1,8

特殊法人(常用労働者48人以上)

2,1

国・地方公共団体

国・地方公共団体

2,1

一定の教育委員会

2,0

 

三、ジョブコーチ支援事業により、職場への定着率は81,4%と高率である。

四、復帰可能事例の特徴

 

身体機能

移動は独歩可能。

麻痺は左右関係なく、片手使用可能。

精神機能

高次脳機能障害が軽度。

障害の受容ができており、自己能力が客観視でき、現実検討能力が備わっている。

環境

家族の理解、協力が得られる。

事業主の理解、協力が得られる。

医療期間からの移行がスムーズ。

 

五、復帰困難事例の特徴

 

身体機能

両上肢の使用に制限あり。

独歩移動が困難。

精神機能

高次脳機能障害が重度。

複数の高次脳機能障害の合併。

自己能力の客観視が困難。

意欲低下、動機付けに問題あり。

抑うつ傾向が認められる。

環境

家族の障害受容に問題あり。

事業所の性格や理解不足。

医療機関からの移行に問題あり。

その他

職業経歴で離・転職が多い。

疾病利得(防衛規制)

 

最後に、資料にあった脳外傷の方を理解するための入門書といえる、「博士の愛した数式」小川洋子著の案内があり、読んでみたくなりました。

T/G