日塩有料道路


日塩有料道路龍王峡ライン料金所

もみじライン 龍王峡ライン
路線名 主要地方道19号藤原塩原線
有料道路区間 塩谷郡藤原町〜那須塩原市 塩谷郡藤原町
総延長 28.1km 2.8km
供用開始日 1972年10月 2002年3月25日
事業費 不明 93.1億円
料金 普通車  600円
大型車T  900円
大型車U 2100円
軽自動車  400円
軽車両等   50円
普通車  150円
大型車T  250円
大型車U  550円
軽自動車  100円
軽車両等   20円
【歴史】
日塩有料道路もみじラインは、元来県道藤原西那須野線として、
日光国立公園内の日光・鬼怒川地区と塩原・那須地区を結ぶ
主要な観光及び産業道路として、昭和13年に建設されたものですが、
幅員、曲線半径、視距、路面(砂利道)等が車両通行に対応していないため、
円滑な通行を阻害していました。
こうした状況の中で、モータリゼーションの発達に伴い観光の増大と広域化が進み、
地域住民や観光旅行者の間に早期改良舗装を要望する声が強まったことを受け、
有料道路事業として、藤原西那須野線の一部28.1キロメートルを改良舗装して、
交通の円滑化を図り観光及び産業の発展により、
住民の福祉の増進に寄与することを目的に建設し、昭和47年10月に供用開始しました。
しかしながら鬼怒川公園駅及びイの原交差点周辺は、
行楽・スキーシーズンには交通渋滞となり、観光客に不評となっているばかりでなく、
地域住民の生活にも多大な不便を来たしていました。
このため、景勝地「龍王峡」を楽しんでいただく方々や、
目的地にスムースに行きたい方々等へのニーズに応えるため、
日塩有料道路龍王峡ラインとして龍王バイパスを整備し、
通過交通を分散させることにより渋滞の慢性化を解消させ、
また緊急時の迂回路や生活道路としての機能改善等を目的に、
日塩有料道路の延伸事業として建設し、平成14年3月に供用開始しました。
【現在の状況や問題点など】
全長28kmにも及ぶ長い観光道路であるもみじラインは、
供用開始から30年後の2002年に無料化される予定であったが、
日塩有料道路が延伸されて龍王峡ラインが開通したため、
必然的に料金徴収期間は延長されてしまった。
その龍王峡ラインは、もみじラインとは違って観光道路ではなく、
国道121号線のバイパス道路(道路自体は県道)として建設されたため、
その交通量が気になるところ。
いくら国道にヘアピンがあったりしても、
混雑さえしていなければ龍王峡の通過にそれほど時間がかかるわけではないため、
無理に有料道路を使う車は少ないだろう。
ただ鬼怒川有料道路と合わせて付近のバイパス道路が整ったことは、
週末の混雑時には大きな効果を発揮するため、
この龍王峡ラインの建設はもっともであったと思う。
願うは、交通量が公社の予想を上回り、もみじラインを含めた無料解放が、
1日も早くなることである。
そういう点では、もみじラインも龍王峡ラインも料金が安く設定されていて、
地元住民にも利用しやすい道路になっていて、評価できると思う。

走行レポートは、もみじラインと龍王峡ラインを、分けて掲載する。まずは龍王峡ラインから。
今回は、もみじラインとの交差点から鬼怒川温泉郷を目指して走行してみた。
国道121号線を川治温泉から下ってきた私は、もみじラインが分かれる交差点を直進し、龍王峡ラインに入った。
龍王峡ラインがなかった頃は、川治温泉からの車はこの交差点を右折しなければ今市に出られなかったが、
現在はそのまま直進すれば、龍王峡ラインを経由して今市方向に抜けられるようになった。


龍王峡ライン、もみじライン、共に起点となる交差点

龍王峡ライン起点付近

起点から下りながら進むと、まずはもみじ大橋でヘアピンのR121を2度跨ぎ、
さらに右カーブをしながら、鬼怒川と3度目のR121を跨ぐ龍王峡大橋となって、山腹に穿たれた龍王峡トンネルへと続く。
龍王峡大橋では、眼下のR121からの連絡路も設けられていた。


もみじ大橋

右カーブ

龍王峡大橋から龍王峡トンネルへ。連絡路も見える。

龍王峡トンネル
なお右上にペットボトルの蓋が見えるが、気にしないように(苦笑)

全長710mの龍王峡トンネルを抜けると、もう遠くに料金所を見ることができた。


龍王峡トンネルを抜けたあたり

料金所を過ぎると、国道121号との交差点となって有料区間は終点をむかえる。


終点

次に、もみじラインのレポートに移る。龍王峡ラインとの交差点を左折してもみじラインに入ると、すぐ料金所が見えた。
ただここの料金所は、塩原町側からの車のみ料金を払うようになっていて、こちらからの車は通過のみ。


もみじライン起点付近

もみじライン龍王峡側料金所

料金所を通過したあたり

料金所を過ぎると、程なく太閤下ろしの滝への駐車場が見えてくる。せっかくなので滝も撮影。


太閤下ろしの滝への入口。ここから100mほど。

太閤下ろしの滝

もみじラインは、とにかく全線カーブの連続する道路である。しかも前半はひたすら登りが続いていく。
ヘアピンカーブあり、九十九折あり。そのためなかなかスピードを出せない。
実走した時は新緑の季節であったが、秋の紅葉の時期になると道路脇の木々がいっせいに色づき、
それはもう見事なほど綺麗らしい。もみじラインという愛称も、そこから付けられている。



新緑の木々に囲まれたもみじロード

ひたすら登っていくと、やがて富士見台の展望台駐車場が見えてくる。
済みきった冬の朝には、富士山を観ることができることからこの名がついているのだが、
普段でも女峰山や霧降高原などの日光のすばらしい眺望を観ることができる。
この日も霧降高原有料道路の名所のひとつである、六方沢橋を観ることができた。


富士見台の展望台駐車場と、その横の道路

富士見台からの日光の眺望。この大きさでは観にくいが、六方沢橋も写っている。

次に峰の茶屋に立ち寄った。トイレも併設されていたが、あいにく時間が早かったからか、茶屋は開いていなかった。
また茶屋の横には、ちっちゃい白滝があった。


峰の茶屋と、茶屋横の白滝

茶屋を過ぎた後

左折すると、きぬがわ高原カントリークラブ。右折すると、メイプルヒルスキーリゾート。

さらにその後、ひときわ木々が開けたかと思うと、エーデルワイススキーリゾートであった。
そこからさらに進むと、ようやく道路は一気に下りはじめ、那須塩原市に入る。


エーデルワイススキーリゾート

那須塩原市に入る

那須塩原市に入ってすぐ、ハンターマウンテン塩原へに入口が見えてくる。
もちろんここもスキー場なのだが、夏になるとゲレンデがゆり園になるそうな。初めて知りました。
山頂へのロープウェーもあるそうで、看板も出ていましたがまだ稼動していないそうな。


ハンターマウンテン入口

その後もひたすら木々の中を下っていくと、やがて新湯側の料金所が見えてくる。


もみじライン新湯側料金所

料金所を過ぎると、風景は一変して奥塩原新湯温泉郷に突入する。
料金所があそこに設置されていたのも、温泉客から料金を徴収しないためなのだろう。
温泉郷の撮影はしなかったが、車内からも新湯温泉の湯畑を観ることができ、硫黄の臭いが立ち込めていた。
新湯温泉郷を過ぎさらに下ると、今度は地元の家々が建ち並び、一気に生活道路の様相となった。


このへんまで下ると、有料道路らしくない

ただ家々はそう長く続かず、また木々の間を抜けていく道路に戻り、塩原町の中心部に向けて最後の下りとなった。
この下りの途中に、有料区間の終点があったのだが、実走時にはどこだかわからなかった。


終点付近

【感想】
さすがに30km近い長さとなると、全線走行するのにかなりの時間を要した。
秋の紅葉シーズンのほかにも、冬はスキーで、春は新緑で、夏は登山で、
と1年を通して魅力があふれていることもわかった。
今度はぜひ紅葉シーズンに来てみたいものである。

2005年5月22日公開

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