おねてぃ&おね☆2聖地巡礼ツアーレポ
第59回 2003年12月20日(土)

ついに木崎湖が雪に覆われた。
今週火曜の朝、いつものように青木湖のカメラをチェックすると、先週と同じくらい雪が積もっていた。
さらに木曜になると、さらなるドカ雪が降り、木崎湖の「snow angel」状態は間違い無かった。
むしろ、その雪が金曜の夜〜土曜にかけても降り続くようで、巡礼に無難に行けるかのほうが心配になるほどだった。

12月20日。朝6時に起きた私は、とりあえず青木湖の様子をチェックしたが、
昨晩となんら変わりはなく、完全なアイスバーンと化した国道の姿が映っていた。
「今日の巡礼は、難儀なものになるだろう」覚悟はできていた。
そのために、10月末にスタッドレスに履き替えておいたのだから。
およそ9ヶ月ぶりとなる木崎湖の「snow angel」の景色を観る為、
朝6時43分に家を出発した。

群馬は、雪は降っていなかった。
下仁田の奥まで行き、峠にさしかかると、ようやく地面が白くなってはきたが、昨日か一昨日に降った雪なのだろう。
銀世界と呼ぶほど積もってはいなかった。
内山トンネル付近になって、道路のセンターラインに雪が現れるようになったが、雪は降らなかった。
峠は、−5℃。
長野に入って下り出すと、ようやく風花が少し舞い出した。


R254内山トンネルを越え、長野に入った付近。電光表示には−5℃と。

佐久市街地に下っても、風花はやまなかった。
でも、まだ路面に積もるほどの勢いはまったくない。
R142に入っても、いつもとたいしてペースは変わらく、ここまではすこぶる順調であった。
立科から長門に抜ける、R254の名無しの峠では、風花も強くなって路面も真っ白になったが、
そこを抜けてR152に下りると、また雪の影響はなくなった。

「でも三才山はさすがにすごいことになってるんじゃないかな」
今年2月の伝説の三才山を経験している私にとって、あそこだけは気が抜けない場所である。
今回はスタッドレスを履いているから大丈夫ではあるが、おそらく三才山は雪が積もっているだろうということは、
200%確信が持てたので、ハンドルを持つ手にも緊張が走っていた。

そして、R254三才山トンネル有料道路に差し掛かった。
やっぱり、ここだけは、路面にもかなりの雪が積もっていた。降りかかる雪もすごかった。
初めてスタッドレスが活躍した瞬間であった。そして改めてスタッドレスのありがたみを感じた時でもあった。
下りはさすがに用心し、まさに亀さん走行で突破した。


R254三才山トンネル有料道路料金所

峠を越えて松本に入っても、雪の勢いは峠と変わらなかった。
松本の市街地の路面も、かなり雪が積もっていて、走行には慎重を要した。
それでも、午前9時40分頃、無事にあがたの森公園に到着。家から3時間かからなかった。

41週連続59回目の聖地巡礼。
あがたの森公園は、一面の銀世界であった。
駐車場に車を停めて公園に足を踏み入れた私は、その雪景色にまず見とれてしまった。
「すごい綺麗だ!」
あがたの森で感動したのは、桜が満開だった4月以来であろうか。
しんしんと雪が降るあがたの森は、やはり格別であった。
早速公園内の雪景色を撮影してまわった。すっかりはしゃいでいた。


雪に覆われたあがたの森公園

旧松本高校も、雪をかぶっていた。
早速道を挟んだ向かいから、高校正面を撮影。講堂脇と中庭の雪景色も撮影しておいた。
さすがに雪が降る公園にわざわざ訪れる人もほとんどいなく、しんと静まりかえっていた。



今日の旧松本高校

さすがに非常に寒いので、長居せずに楓展望台に移動した。
雪景色の楓展望台も久しぶりだったので、かなりの感動だった。
しかし、さすがにこんな雪降る日に、展望台に上る奇特な人は私だけのようで、足跡はまったくなかった。
展望台からの松本の雪景色も感動ものであった。
でも、ここもものすごく寒かったため、長居はできなかった。


雪景色の城山公園


今日の楓展望台

いよいよ木崎湖に向かうぞ、と思って出発した時、とあることに気付いた。
「あ、『snow angel』の並木道を撮影するの忘れてた!」
せっかく松本も雪景色になったというのに、あの並木道を撮影しなければ巡礼したことにならないよ。
ということで、再び市街地の渋滞の中に入っていった。
文化会館前にようやく到着。ってあがたの森に行くときに通った経路のすぐ横だったりするんだなココ。

早速「SUZUKI」の看板が入るような構図で撮影。
ただ「snow angel」では、もうちょっと雪が積もっていた感じであるので、残念だった。


「snow angel」の並木道

再び松本の市街地を抜けて、ようやく渋滞を脱出。
そのころには、なんと小雪が舞っているのに雲の隙間から太陽が顔をだしてきた。
土手沿いのオリンピック道路では、かなりの青空になり、気温はまだ0℃であったが陽射しは暖かかった。
道路の雪もすっかり溶けていて、快適に走行することができた。
でも木崎湖のほうには、分厚い雪雲が覆われていて、まだまだ気は抜けない感じであった。

大町に入ると、雪の積もり方もかなりなものになり、道路にも雪が残りだしてきた。
そして、ガストの交差点を過ぎると、一気に道路は雪道のアイスバーンになってしまった。
こんなとこで事故ったらたまったものではない。慎重に車を走らせ、ようやく木崎湖に到着することができた。

R148に出たところで、CDを入れ替え「snow angel」をエンドレスで流し出した。
木崎湖トンネルを抜けて、実に9ヶ月ぶりとなる木崎湖の雪景色を観た。
これこそまさに感動であった。私が初めて観た木崎湖も雪景色。あの頃の感動が蘇ってきた。
♪冬の夜空〜 舞う白い欠片〜
今は夜空ではないが、やはり雪の木崎湖には、この「snow angel」にかなうものはない。
いや〜、海ノ口駅までの間、木崎湖を眺めながら熱唱しましたよ。
いいねぇ、「snow angel」は。ホントいい曲だわ。

海ノ口駅に到着したのは、ちょうど正午だった。
たった6日間で、こんなに変わっちゃうものかね。すごい積もり方だよ。
なんか今までの雪不足を一気に取り戻したかのような大雪だよ。
屋根の積もり方もすごいよ。一気に1月末から2月になっちゃった感じですよ。これじゃ。
駅舎に入ってノートを観ると、6日間で6ページ進んでいた。雪が降った割には、よくこれだけ巡礼者が来たなという感じだ。
今日も既に数名書きこみがあり、驚いてしまった。
ノートに記帳したのち、駅舎の撮影に加えて、国道の様子も撮影しておいた。


雪に覆われた海ノ口駅



駅舎&国道の様子

駅にも長居せずに、早速雪の木崎湖を巡礼することにした。
まず向かったのは、「snow angel」の踏切である。
ここも並木道と同じく、雪景色の時に撮影しなければ意味がない。
雪が降り、−5℃の寒い気温の中、国道脇に車を停めて小走りに踏切に向かい撮影した。


「snow angel」の踏切

次に湖の西側の道を走り、「おねてぃ」に登場した坂道の交差点と、湖に突き出た岬の木々を撮影。


「おねてぃ」に登場した2場所の雪景色

これはアニメには出てないけどね

木崎湖キャンプ場に到着した私は驚愕してしまった。
積雪がすごくて、キャンプ場の駐車場に入れない!。
まあ、昨年の12月にもこのような状況になっていたので、これはまあいいのだが、
「みずほ桟橋に行けない〜!」
なにしろ足跡がまったくないのだ。昨年のように、先人の足跡を辿っていくという技が使えないのだ。
まさしく陸の孤島と化していた。
つまり、自分で道を切り開くしか、みずほ桟橋まで辿りつく術はないのだ。
積雪は多いところでは膝くらいまでありそうである。
これでは長靴を持っていたとしても、中に雪が入ってしまうだろう。
さあ、どうしよう。自身2度目のみずほ桟橋断念となってしまうのか?


積雪で駐車場に入れなかった、木崎湖キャンプ場

とりあえず、一歩足を踏み出してみたが、ちょっとこれじゃ行く勇気がない。
靴に雪が入ることを恐れず、スボンも雪でびしょぬれになってしまうことを覚悟すればいけるが、
それではその後の巡礼に支障をきたしてしまう。縁川商店にも入れないかもしれない。
そこで思案した結果、右足を靴ごとビニール袋で覆ってしまい、その右足で雪を地道に踏み固めて、
みずほ桟橋まで道を作るというしかない、という考えにいたった。
両足ビニールで覆ってしまうと、足がすべって転んでしまう恐れがおるので、片足しか覆えない。
非常に時間がかかるが、もうこれしか方法がなかった。

途中で何度やめようと思ったことか。
とにかくやってもやってもちっとも前へ進まなかった。
それでもあきらめなかった。もう意地でしかなかった。
防風林の下まで辿りつくと、積雪はかなり減っているのがわかっていたため、そこまでの辛抱だ、と自分に言い聞かせた。
1時間近くたったであろうか。私はやっと、みずほ桟橋の前まで辿りついた。
風がなかったのが幸いであった。これで風があったら、私はおそらくやめていたであろう。
しかし、苦労した甲斐はあった。
今冬初めて雪が積もったみずほ桟橋を、間近で観ることができた。幻想的であった。
疲れは一気に吹き飛んだ。


雪が積もったみずほ桟橋

苺桟橋までは、さすがに行けなかった

桟橋からみた光景←私が切り開いた道→道路からみた光景

思わぬところで、思わぬ時間を費やしてしまったが、成果を上げることができて満足だった。
その後星湖亭に向かったが、さすがに今日は開いていなかった。
これで、4月第1週から続いていた星湖亭毎週巡礼は、先週までの37週連続で、ついに途絶えてしまった。
でもせっかくなので、星湖亭横の公園の写真は撮っておいた。


星湖亭横の公園

木崎湖を1周して、1時10分過ぎに海の口駅に戻ってきた私は、
先ほどのみずほ桟橋での出来事をノートに記帳した後、縁川商店に向かった。


海ノ口駅ノート15冊目

縁川商店に入ると、さすがに女将さんはこの雪の中来た事に驚いておられた。
そりゃそうだよな。さすがに今日は来ないと思うよな、普通。
月見うどん大盛りと、野沢菜のおやきを注文してノートを拝見。
すると女将さんは、大晦日のカウントダウンの件について話し出され、
夜7〜11時におねてぃファンのために店を開けてくださるうえ、
年越しそばを食べに来てきれたファンに、サービスでおもちを入れてくださるとのこと。
そのためには私が大晦日に絶対来ることが条件のようで、
私はたぶん大晦日に来る、と話すと、「多分じゃなくて、確定にしてよ」と言われてしまいました(苦笑)。
こりゃ私は絶対大晦日に来なければいけなくなりましたな。大雪降らないことを祈るしかないですね。

縁川商店は、今まで本棚があった部分に、新たにカウンターを設置するための工事がおこなわれていた。
なんでもカウントダウンに来たファンがそばを食べるスペースだとか。
ま、それは冗談でしょうけど、これでいままでよりくつろげるスペースが増えそうであります。

お客が増えてきたので、女将さんの仕事の邪魔にならないように、引き上げることにした。
三度海ノ口駅に行き、そのまま3時までなんとか駅舎の中にいたが、
一向に雪が止む気配が見えないのと、巡礼者も来そうにないので、早めに帰宅することにした。


海ノ口駅の窓の隙間から、雪が中に入っていました

帰りは、大変だった。
来る途中陽射しがあった豊科も、帰りには雪が降っていた。
それでも三才山を越えるまではよかった。
その後は本降りの雪が峠を越えてもまったく止まず、車もかなり多かったため、
前の車につかえて2〜30Km程度のノロノロ運転を余儀なくされた。
浅科まで来ても状況はまったく好転していなかった。
「こりゃ、内山峠はあぶないかな」
平地でこの雪の降る量だと、下道での峠越えにはかなりの不安があるため、
佐久から上信越道に乗って高速で帰ろうと思った。

早速ラジオをつけると、松井田妙義〜佐久間が下り線のみ通行止めであるとの情報が。
「良かった〜、なんとか高速で帰れそうだ」
それからは佐久インターを目指して一直線。
高速に入っても雪の勢いは増すばかりで、おまけに道路公団の除雪車かなにかが、前方に数台走っていて、
追い越し禁止であるため30Kmほどのスピードしか出すことはできなかった。
「でも、これなら事故は起きないだろう」
峠近辺は、猛吹雪の大荒れの天気であった。
群馬に入って下仁田まで雪が降っていたが、我が藤岡に戻っても、風花は舞っていた。
今日は最後まで雪であった。

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