おねてぃ聖地巡礼ツアーレポ
兼 国道289号登山道おにぎり巡礼ツアー
第24回 2003年5月16日(金)〜17日(土)

リカちゃんキャッスル。
おねてぃ第13話に登場したラブホテルのモデルとなった建物である。
今年になって、てつしきさんによって発見されたこの建物は、
意外なことに長野県ではなく、私の家のある群馬県とは反対の福島県田村郡小野町にあり、
さすがにおいそれと行けるようなとこではなかった。
まあそれでも無理すれば行けない距離ではなかったため、いつかは行こうと心に決めていたのだった。

しかし最近は木崎湖でのオフ会やスタッフツアーに出くわすなどで、すっかり忘れていたのだった。
それが今週ふと思い出し、もう雪もないことだし行ってもいい頃だな、と思い、
以前3回巡礼に付き合ってくれた友人にコンタクトをとったところ、OKの返事をもらい、
ついに「リカちゃんキャッスル」に行くことになったのだった。

但し、今回は「リカちゃんキャッスル」だけが目的ではない。
実はもうひとつ行こうと思っていたところがあり(おねてぃ関連ではない)、
それが偶然にも同じ福島県だったことで、それならついでに行くことができるな、
というのが最終的に福島行きを決めた理由だった。
まあ、その何かは後ほど語るとしよう。

5月16日金曜日。午後10時30分。
友人の車に乗って、我々は福島までの長い旅をスタートさせた。
ナビにはしっかり「リカちゃんキャッスル」が登録されており、
すでにそこを目的地に友人が設定しておいてくれていた。
行きは深夜なので道が空いているだろうということと、なるべく旅費を節約するために、
高速は使わずに下だけで行くことになった。
伊勢崎から県道2号線で大田に出て、国道407から国道50号に出た。
50号に出てしまえば、高速並のスピードが出せるので、あっという間に国道4号まで来てしまった。
このあとは福島県に入るまで、ひたすら4号を北へと向かった。
宇都宮、矢板、黒磯、那須を抜けていよいよ福島県に突入。
さらに白河を抜けて矢吹町のあたりでナビにしたがってたしか県道42号へ。
途中国道118号と49号をちょっと通ったが、ひたすら県道42号を走り続けた。
かなり民家が少ない森の中をひたすら進んで行ったので、
本当にこんな辺鄙なところにあるんだろうか、と疑いたくなるようだった。

出発から5時間弱。ついに小野町に入った。
17日午前3時30分。ついに10週連続24回目の聖地巡礼。
その我々の目の中に、13話で観たのとまったく同じ建物が飛びこんできた。
うぉ〜!ほんとにソックリだ〜!
久々に背中がゾクゾクした。感動だった。
なによりアニメとまったく同じ門の存在が、感動をより高めていた。
しかし今は深夜。しかも実はとても寒かった。
気温8℃。
まあ撮影は朝になってからにしようということで、近くで車中泊をすることにした。

朝10時。寝てや起きてやを繰り返していた私達だったが、ようやく行動を開始。
腹ごしらえをすませてから、再び「リカちゃんキャッスル」へ向かった。
明るいなかで観る「リカちゃんキャッスル」は、あまりにも周りの風景と浮いていて笑ってしまった。
アニメでは、田園風景の中にぽつんと建っていたが、
実際はいちおう小野町の中心部に建っているため、それはよけい浮いていた。
また夜は気付かなかったが、お城のような格好はこの建物全体の前側だけで、
後ろは普通のビルのようになっていたのは、ちょっと残念だった。
門にはしっかり「株式会社タカラ」と書かれていた。

早速撮影を開始した。
キャッスル全体と、門、入り口、さらにアニメにはない構図から合わせて10枚ほど撮った。
そのあいだにも、すでに開館している「リカちゃんキャッスル」にお客が来て、
私はちょっと、いやかなり恥ずかしかった。
本当なら、ここまでせっかくきたのだから、思いきって中に入るべきなのだろうが、
私はそこまでの勇気がなかったため、また友人も入りたがらなかったため、
今回は中に入らずに立ち去ることにした。

とりあえずこれでおねてぃの聖地巡礼は終わった。
次に向かったのは、西郷村の甲子温泉にある国道289登山道おにぎりである。
以前TVで竜飛岬の階段国道が紹介されたとき、気になってネットで検索していたところ、
全国に国道県道マニアがいることを初めて知り、そのなかにとびきり面白いものがあった。
それは登山道に国道標識が立っている、というものだった。

国道289号線は福島県いわき市から新潟県新潟市を結ぶ国道ですが、
途中甲子峠と八十里越という2つの断絶区間を抱えていて、全通していない国道である。
そのうちの甲子峠の西郷村側の突き当たりにある甲子温泉の大国屋という旅館から伸びる登山道に、
なぜか国道標識が立っていてその手の人たちの間では名所になっていたそうだ。
ウェブ上でアップされていた写真は、本当に驚きものだった。
なんでこんな登山道に?
私は別に国道マニアではないが、そんな私が見ても大変面白く、これなら一度は訪れてみたい、
そう思わせる場所だった。友人もこれなら行ってみたいと思っていたのだった。

「リカちゃんキャッスル」から別れた我々は、国道4号に戻って白河市から待望の国道289号線に入った。
早くも田島方面は行けません、との看板が出ていて我々をわくわくさせた。
それでも途中までは、わりかしいい道ですいすい行くことが出来た。
残り3kmとなったとこで、新しく作られたバイパスのことろまで来たが、
何やら今年になって地すべりがおきたらしく通行止になっていて、旧道に回された。
この旧道がかなりの酷道で、なかなかのものだった。
完全な1車線。いや0.8車線のところも少なくないような道だった。
途中20%の勾配の標識があり、これも珍しく最初の撮影。
その後もおそるおそる進むが、ホントにこの先に旅館があるのかと思わせる道だった。

ようやく大黒屋に到着。
その大黒屋の敷地内を国道が貫いていて、そのさきに登山道があるとのこと。
早速車を下りて歩いて行くと、離れの建物のところで駐車場は終わり、ベンチがなぜか置いてあったが、
その先もまだ行けるようになっていて、坂を下っていった。
すると滝の横を渡る橋の手前に、まさにここが国道であることを主張する標識が現れたのだ。

なんじゃこりゃ〜!

橋だって人一人通れるような小さく、とてもじゃないが車は渡れない。
こんなところに国道289標識が堂々と立っているのである。
国道標識を見ただけでこんなに喜んだのも初めてなら、
国道標識を写真に収めたのも生まれて初めてだった。
しかしこれはまだ序の口。
さらに橋を渡って登山道を登り始めると、もっと驚くべきものが!。

国道標識が木の棒にくくりつけられているのである。
実際にここに画像を載せられないのが非常に残念なのだが、
生でこれを見た時はけっこう感動してしまった。
しかもバイクすらも入って来れない登山道。
国道マニアの気持ちもわかる気がした時だった。
ここだけで20枚ほども撮影してしまった。
このレポをみて気になった方は、R289で検索してみることをおすすめする。
面白いことうけあいである。

結局この2ヵ所を訪れただけで、私達は家へ戻ることにし、
帰りは東北自動車道を那須I.Cから乗って佐野藤岡で下り、無事帰宅することができた。
さて今度「リカちゃんキャッスル」を訪れるのはいつだろうか?

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