第13回 三草山 長谷の棚田〜汐の湯温泉 2002・11・23
能勢電の「山下」駅からバスに揺られて10数分、バス停「森上」で降りて歩き出す。
あたりは、まさに里山の風情。こんなところに住んだことはないのに、なぜか懐かしくなるのは齢のせい?
すでに紅葉の時期は終わっているのに、何の木か知らぬが一本、それはそれは紅々と萌えていた。
三草山に向かう道が上り坂になり、しばらく歩くと茅葺屋根の家が。
女性陣は、その家の方としばらく立ち話。聞けば、テレビの取材をしばしば受けるとか。
そこから坂の傾斜は少しきつくなるものの、依然、舗装された道が続く。
ゆっくり歩くわれわれの足元に、やおら何かが音を立てて追っかけてきた。
見れば立派なラジコンカー。少し離れた下のほうで、少年がそれを操っている。
いつまでも付いてくるので、Tさんが「一緒に山に登ろうよ」と声をかけた。
すると少年は坂道を駆け足で下りていった。誘われたのが恥ずかしかったのだろうか。
路はすぐに終わり、枯草を踏みしめながら山道を登る。
あたりは長谷(ながたに)の棚田。
大阪ではめずらしい千枚田(段々畑)が美しい曲線美を見せる。
一同、日本のふるさとの風景に思わず感嘆。

やがて、山中の三叉路「才の神峠」へ。ここから斜度はいっきにきつくなり、私とEが遅れぎみ。
すると、もう少しで山頂というあたりで、さきほどの少年がリュック姿で追っかけてきた。
「よく来たね!」と皆で歓迎。聞けば、麓の茅葺屋根の家の子とか。小学校3年生という。
それにしても子どもは元気だ。
別れてから家に帰り、弁当をつくってもらい、それから登ってきて追いつくのだから。
人なつっこい彼と私たちは、すぐに友だちになった。 次のページへ