ドイツワインの知識 3
生産者と醸造者と瓶詰め人

Erzeugerabfullung(エルツオイガアーアプフュルンク 生産者元詰め)のワイン

 この言葉が、ラベルのどこかに記載されたワインは、葡萄の栽培、ワインの醸造、瓶詰めにいたるまで一業者によってなされたことを意味します。つまりまったく買い酒をしない自家醸造のワインとなります。ただし、一業者の中には、WinzergenossenschaftやWinzervereinなどの葡萄栽培者組合、いわゆる農協も含まれます。
農協のワインは、価格の割に品質的に優れたものが多く、私どもも好んでご紹介しています。

Abfuller(アプフュラー 瓶詰め業者)のワイン

 ラベルには、瓶詰め業者の名前が明記されすべての責任を負います。
いわゆる生産者あるいは醸造者が瓶詰め業者と第三者の関係にあるもので、簡単に申し上げると契約農家より買い酒したワインを瓶詰めするタイプのワインです。ただし、一般的にアプフュラーのワインよりも、エルツォイガーアプフュルングのワインの方が優れていると考えられていますが、必ずしもそうとばかり言えない場合もあります。
しっかりとした契約農家をもち、すぐれたブレンド技術をもつ私ども取り扱いのシュロス コプレンツやフェライヒテヴァイングーツベジッツァーは、エルツォィガーアプフュルングのワインに比べ決して引けをとらない高品質を保っています。

■Guts−Abfullung(グーツ アプフュルンク 生産者元詰め)のワイン

 1992年より新たに許可された、自家葡萄園元詰めの個人生産者と葡萄栽培者組合とを区別するための表示です。
1)所有者か責任者がワイン醸造学上の職業的公認資格を保持していること。
2)用いられる葡萄は3年以上所有された畑からだけに限られる・・・・・等の厳しい条件をクリアした上でないと表示できません。
ただ完全に足並みは揃っておらず、生産者によっては使いなれた、エルツォィガーアプフュルンクの方がいいと思っている人も多く、徹底するには、今しばらく時間がかかることが予想されます。