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3 形状関数と重み関数

いま、図2-1のように一次元座標 において節点1と節点2を考え、

この2節点に囲まれた領域(“一次元 要素”とよぶ)における任意の位置(印)

での未知関数 を次式により定義する.

          (2-6)

なお以下では簡単のために式(2-6)の代りに次式のように表記する.

                  (2-7)




    1            2          

 Fig. 2-1 One-dimensional coordinator


ここで、 はこの要素での補間関数であり、下記の理由から形状関数

ともよばれる。いま最も簡単な形状関数として次式のような の1次関数を考える。

                  (2-8)

ここで は決定すべき4個の未知係数である。 一方、図2-1での

任意点(点)を節点1に移動させると、式(2-6)から次の関係式を得る。

                   (2-9)

同様に 点を節点2に移動させて考えると式(2-6)から次式を得る。

                  (2-10)

すなわち式(2-9)と(2-10)の4個の関係式が得られるため、これを解いて

結局4個の未知係数が以下のように求まる。

 (ただし である。)

すなわち式(2-8)より次式を得る。

 、                  (2-11)

図2-2に各関数の による変化を示すが、これより は各々、右下がりと

右上がりの“特別な形状”に対応することから“形状関数”ともよばれる。

図2-3は、より一般的に節点 の3点を考えた場合であるが、

ここで 節点、及び  で囲まれた要素領域を各々 とで表す。

ただし各節点間の長さは簡単のために一定 としている。

,

   
                                                  

                   Fig. 2-2 Shape functions


                                                                        

      
  
(k-1)     (k) 

Fig. 2-3 Shape functions in elements


したがって各要素での と各形状関数は次式のように表される。

                     (2-12)


ただし以下の関係式が成り立つ。

     、        (2-13)


ここでガレルキン法の場合には重み関数 として形状関数と

同じ関数をとるため、結局、次式を得る。
                        (2-14)



すなわち重み関数 は各要素ごとでの線形関数で、節点 では1、

他の節点ではゼロの値をとる。またその全領域にわたる積分値は1である。