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3 陰的差分法の場合
3.1 クランク・ニコルソン方式(11)(CNK)
クランク・ニコルソン差分式での定式化として次式を得る.
(4-22)
式(3-8)と(3-9)を式(4-22)に代入してで割ると次の増幅因子を得る。
(4-23)
ここで増幅因子を次式のように置く.
(4-24)
〜は3.3.2項で定義したものと同じであるがはク−ラン数の関数となる.
したがってこの場合の〜は次式で表される.
, (4-25)
ここで拡散項と移流項の離散化にそれぞれ補正係数fとgを導入すると、
この場合の増幅因子は次式のように表される.
(4-26)
ここでfとgは一般解における増幅因子(式(3-6))と補正した数値解の増幅因子
(式(4-26))とを等値することにより求める.すなわち次式を実部と虚部での
二つの関係式に分けてfとgを求める.
(4-27)
そして波数によらない補正係数を求めるためにでの極限を考えると次式が得られる。
(4-28)
ロピタルの定理を用いてでの極限値を求めると補正係数は、となり、
結局、本方式の補正方式は存在しないことがわかる.
3.2 ロバ−ト・ワイス対流方式(12)(RW)
ロバ−ト・ワイス対流差分式として次式を得る.
(4-29)
式(3-8)と(3-9)を式(4-29)に代入してで割ると次の増幅因子を得る。
(4-30)
クランク・ニコルソン方式と同様に補正係数を求めると、となる.
すなわち本方式の補正方式は存在しない.
3.3 コスラ方式(13)(KS)
コスラ差分式による定式化として次式を得る.
(4-31)
式(3-8)と(3-9)を式(4-31)に代入してで割ると次の増幅因子を得る。
(4-32)
同様に補正係数を求めると、となる.
すなわち本方式の補正方式は存在しない.
以 上