戻る

差分法による二次元粘性流体の解析

1.3 差分法による定式化(圧力関係等)

同様にして、圧力関連の微分項は以下の差分式により評価する。

(11)

また式(1)の連続の式における左辺を di,j とおくと次式のように表される。


一方、式(3)右辺第1項の時間微分項についての差分式は次式のように表される。


(n:時間方向の添字)


ここで新しい時刻 (n+1) における連続式を満足させるために次式を導入する。

(ノウハウの一つ)

                 (14)

したがって式(3)のポアソン方程式に関する差分式としては

式(11)1、式(13) 及び 式(10)から次式を得ることができる。


ただし、

 である。(ここで、時間方向の添字“n”は省略している。)

また、式(2) , (2) , (10) 及び(11)より、速度u, v の差分式としては次式を得る。



これらの値は 式(15)から得られる圧力を用いて決定される。

1.4 初期条件と境界条件
 ●初期条件
    

20x20メッシュの場合


●境界条件

壁は“すべり無し”の不浸透性と考え、移動壁の速度値が境界条件を

満足するように設定する。(以下省略)


1.5 圧力の解法

圧力に関するポアソン方程式を解く際にはS.O.R.法を用いる。

したがって、式(15)を変形して次式を得る。


(添字 ”q”:内部収束のための計算繰り返し回数)


1.6 計算の流れ



2 数値計算例

2.1 計算対象

下図に示す計算対象及び境界条件のもとで計算した。


 2.2 出力結果

 
(Re=100  Δt=0.02 Loop=50)


圧力分布                   流速分布

以 上