戻る
4 熱流体工学におけるモデル式
たとえば式(10)右辺の第一項と同じ系の次式は
ラプラス方程式とよばれるモデル式であり、変数に
ついての偏微分方程式で表されます。
・・・(11) |
ここで、φは図7のように各種の工学分野におけるポテンシャル、
電位、温度、そして速度ポテンシャルとよばれる物理変数に対応
するもので、これらのモデル式はすべて共通のラプラス方程式
の形で表すことができます。これは
熱の移動や
流れの運動、また
電子の運動が共通のモデル式で記述されることを示しています。
図7 ラプラス方程式の適用分野
また図8は移動現象
の典型的な例である熱の移動や流れの
運動を解析する熱流体工学とよばれる専門分野で現れるモデル式
の一例を示しています。この図から、移流拡散方程式は
熱流体工学分野での基本的な方程式の重要なものをすべて
含んでいることがわかります。
図8 熱流体工学におけるモデル式
さらにこの移流拡散方程式は図9のように流れの動きを
支配するモデル式とも密接に関係しており、この意味では
熱流体工学における最も重要な基礎式の一つといえます。
図9 移流拡散と流れの式の関係
なお図9での個々のモデル式〜偏微分方程式〜の形は
非常に複雑な数式となるためこのホームページでは
これ以上の説明は省略します。
|