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3.2 拡散方程式の導入

 静止流体内の微小体積内にその外側から多量の物質が
流入し、内部からはあまり流出しない状態が続くと、流入量が
流出量より多いために微小体積内における物質濃度はしだいに
上昇することになりますが、拡散方程式とは単位時間、単位体積内に
おける拡散物質の蓄積量と濃度変化の関係を表現するものです。

いま図5のように静止流体内に一辺の長さがΔxである
立方体を考え、そのうちのx軸に垂直な相対する2面を
通じてのみ拡散による物質移動が行われ他の4面は
物流に対して絶縁されているとします。


図5 拡散方程式の導入


 断面1における濃度勾配、拡散係数をK
するとき
面積がである断面1を経て、Δt時間に
立方体に流入する物質量は、式(2)を用いて


 ・・・(3)

 と表すことが出来ます。 同様に考えますと、断面2を
経てΔt時間に立方体から流出していく物質量は


          ・・・(4)

 となります。したがってΔtの間に立方体内に蓄積
される量は(式(3)−式(4))の以下の式であり、


   

 Δtの間に立方体内の濃度変化がΔC生じたとすれば、
その変化に要する物質量に等しいはずとなりますので
次式が成り立ちます。


   

 いま両辺をで割ると

   ・・・(5)

 となり、右辺はx方向における変化率ですから
Δt→0、Δx→0とすると、式(5)は次式のように
なります。


   ・・・(6) 

 左辺はある点における濃度の時間的な変化率であり、
右辺はある時刻における空間的な濃度の関連を示す
ものです。ここですべての点において濃度が時間とともに変化
しなくなったとき、定常状態とよばれ、濃度は位置のみの関数
となります。またKが位置に関係なく一定である場合には
式(6)は次式のようになります。

   ・・・(7)