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3 数値計算例とまとめ
3.1 数値計算例
( 一次元定常熱伝導問題 )
いま式(27)のような定常一次元熱伝導方程式を式(28)の境界条件で解く問題を考えます。
(27)
θ1=0 , θ5=0
(28)
ここで簡単のために一次元領域を図5のように
4個の等長の要素に分割した場合を考えます。
(1) (2) (3) (4)
1 2 3 4 5
図5 一次元熱伝導問題の数値計算例
いま熱発生量 Q(x)=Q(一定)とすると、式(26)の重み付き残差
方程式から次式を得ます。(ただし式(26)右辺の第1項と第2項は除いて考えます。)
(29)
いまΘs は節点sでの温度を示しています。
したがってDが一定の場合、図5の節点2, 3, 4において
次の残差方程式を得ることができます。
(30)
ここで式(28)よりΘ1=0,Θ5=0ですので、式(30)を解いて
未知変数Θ2,Θ3,Θ4を求めることができます。
ちなみに式(30)をマトリックス表現で示しますと次式を得ます。
(31)
これらをまとめて次式のようにも表現できます。
{R}=[K]{Θ}−{F}={0}
したがってつぎの解を得ることができます。
(32)
なお式(30)のようなR2〜R4を要素方程式、式(31)の形を
全体方程式とよぶこともあります。