腰痛に対するはり治療
腰痛もさまざまな原因が考えられますが、最も多いのは、原因のはっきりしない「腰痛症」と呼ばれるものです。鍼治療は、この腰痛症に対しても著明な効果を発揮する事が多く、特に突前腰が痛くなって動くのもままならなくなる、いわゆるぎっくり腰に対しては、鍼治療が最も効果的な治療法であると言えます。
但し、椎間板ヘルニアが原因となっている腰痛の場合には、経過が長引く事が多く、根気強い治療が必要です。
腰痛を予防するには、普段から腹筋や背筋をある程度鍛えておく事が大切ですが、一端腰が痛くなってしまった場合には、無理して運動などをすると、返って症状の増悪を招く恐れがあります。
ぎっくり腰のように、ちょっと動いただけでも、強く腰が痛むような場合には、マッサージや入浴、飲酒を控え、一番楽な姿勢での安静を三日間ほど保つ事が最も肝要です。
しかし、痛いからと言っていつまでも寝てばかりいないで、数日間の安静後は、なるべく早い時期に鍼治療を行う事で、早期治癒が可能となります。
初発のぎっくり腰の治療が不充分か不適切だった場合には、その後、いわゆる腰痛持ちになってしまう可能性が高まりますので、きちんと治療しておく事が後々の為にも非常に大切です。
既に慢性的な腰痛をかかえておられる方も、定期的に鍼治療を行う事で、かなり痛みが軽減される事が期待できますので、「もう年だから仕方がないさ」などと諦めずに、鍼治療を試される事をお薦めします。