不妊症に対するはり治療
不妊症とは「妊娠を望んでから1年以上妊娠しない状態」をいいます。不妊症の女性側の原因は約5割で、男性側が約3割、その他の原因不明が約2割といわれています。
【男性が原因の場合】
男性の不妊症の原因のほとんどが精子の数が少ないか、または元気がない場合です。まれに無精子症があります。
【 女性が原因の場合】
女性側が原因の不妊症では、骨盤内の血行が悪く、血液がスムーズに流れていない場合が多いようです。
そのためにホルモンの分泌が悪く、大きくて立派な卵子が成長しにくい状態になっています。
また、黄体の機能が落ちているために子宮内膜の状態が悪くなり、せっかくの受精卵が子宮内膜に着床しにくくなっている事も考えられます。
その他、卵管閉塞、子宮筋腫、子宮内膜症、卵子や子宮の老化、抗精子抗体陽性など、原因は様々です。
不妊症の原因にもよりますが、はり治療により、骨盤内の血行を改善したり、ホルモンや自律神経のバランスを整えたり、ストレスを緩和したり、肝臓や胃腸の働きをよくして体力をつけるなどして、より妊娠しやすい状態に体内環境を整える事が大いに期待できます。
「妊娠を希望しているのに思うようにいかない」とか「病院で様々な不妊症の治療を受け、体外受精や人工授精も何回も試みたがなかなか妊娠しない」などと言って、漢方薬やサプリメントを探している方もかなり多いようです。
そのような方は是非、できるだけ早めにまずはり治療を開始される事をお薦めします。
当院では、患者さんの体質や生活状況によって多少異なりますが、基本的には治療開始から一ヵ月程は週に二回、その後は週一回の間隔で治療を3〜6ヵ月経続し、子宮や卵巣の状態が改善された次点で治療を打ち切って、その後しばらく様子を見るという方式で治療します。
このようなはり治療で早ければ治療終了後三ヵ月以内、遅くても一年以内に妊娠に至る可能性が高まります。
はり治療も保険適応外ですが、他の不妊治療に比べると患者さんの精神的・経済的負担は、格段に軽くて済むという利点もあります。
不妊でお悩みの方は是非ご相談ください。