『雨の朝、パリに死す』という映画があった。
霧がかった今朝の通勤のクルマのなかで、その題名がふと浮かんだ。
『パリ』だからいいんだよなあ。
これが『長万部(おしゃまんべ)』だったら、笑ってしまうだろうなあ。
『雨の朝、長万部に死す』・・・。
なんかこうイメージがねえ。
長万部のかた、ごめんなさい。
『雨の朝、稚内(わっかない)に死す』も、ちょっとさびしすぎるなあと。
なんかこう『さいはて』にとうとうやってきてしまって、そうして雨に打たれて死んでしまうなんて、な〜んかやりきれないなあと。
稚内のかた、ごめんなさい。
『雨の朝、倶知安(くっちゃん)に死す』も、『雨の朝、真狩(まっかり)に死す』も、『雨の朝、黒松内(くろまつない)に死す』も、なんだか『語呂』があわない。
倶知安のかた、真狩のかた、そして黒松内のかた、ほんとうにごめんなさい。
ただ、これはいいなあと思った。
『雨の朝、富良野(ふらの)に死す』
『雨の朝、美瑛(びえい)に死す』
『雨の朝、ニセコに死す』
やっぱり、そのマチがもつ、イメージなんだろうか。
渡辺淳一の作品に、『阿寒に果つ』がある。
これは『阿寒』だからイメージ的にロマンがあるし、『湖』自体が神秘的なものがニュアンス的にあるわけだから、なんだかそれだけで引き込まれてしまう。
札幌を舞台に、『時任純子』という実在の女流画家をモデルとした素敵な作品なのだが、やっぱり『阿寒』というイメージだけで、得しているような気もする。
★★★★★
やっぱり、『ETC』の話をしなければ気がすまない。
というのも、昨年10月の新車購入の際に、ETCを装着しなかったことが、いまだに尾を引いているからだ。
昨夏の総選挙で民主党が大勝したとき、『北海道の高速道路の無料化』政策がにわかにクローズアップされて、今年度中は無理だろうから、国の会計年度が始まる来年4月から無料となるものと、そうなればETC装着の特典がなくなるわけだから、あえてETCを装着する理由がなくなった。
が、しかし、ふたを開けてみたら、『一部の区間』は無料化とするが、それ以外は従来どおりということが明らかとなり、その『一部の区間』に函館周辺は含まれていなかった。
こりゃあ、ETCをつけたほうが無難だなと、ディーラーへお値段を照会したら、『純正』だと込み込みで3万円近くになるとのことで、正直渋った。
『オートバックスなら2万円くらいですむよ。』
知人のアドバイスでどうしようかと迷っていたら、今度はあの前原大臣が、『上限2千円』を打ち出してきた。
『なんだよ、じゃあETCは結局いらんということかよ。考えて損した。』
加えて、岩見沢〜旭川間の無料はそのまま生きており、6月から実施ということで、それじゃあ、稚内のサロベツ原野を片道2千円で観に行けるじゃないか!
早く6月が来ないかなと指折り数えていたら、政府の方針がまた変わった。
今度は『凍結』ということで、当面は従来どおりという結論となった。
つまり、ETC装着車は、土日と祝日は1千円が適用されるが、未装着車は料金どおりということ。
『なんだよ! 結局はETCを装着しないとだめじゃん!』
いろいろな利害関係がからんだ結果らしいが、それにしてもコロコロ変わらないでくれないかなあ。
こりゃあ、夏の参議院選挙は、ひと波乱だろうなあ。
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眼前が海という魅了もそうだが、温泉にいつでも入浴できるという魅力あって購入した中古マンション。
毎日午前8時から11時くらいまでは清掃のたま入浴はできないが、それ以外の時間は可能。
また、男湯は毎週月曜と木曜、女湯は火曜と金曜がお湯の入れ替えがあるので、午後2時くらいまでは入浴できないことになっているが、それでも好きなときに温泉に浸ることができるのは、確かに魅力的だ。
入居者のみが利用できるが、入居者の親戚や知人も可能。
当然のごとくドアはオートロックなので、専用カードキーでの利用となる。
脱衣場にカゴが8個あるので、一度に8人までを意味しているのであろう。
室内には5ケ所の洗い場設備がある。
浴槽も広く、足を伸ばした状態で、10人は悠々と入浴できる。
ただ、入口にはこんな注意書きがある。
『身体は石鹸を使ってきれいにしてから入浴してください。』
普通の銭湯だと、お湯洗いで十分なのだが、管理人いわく。
『男湯は問題ないのですが、女湯利用のご年配のかたから、若いご婦人のマナーが悪いとの苦情があるんですよ。その場で注意すればいいのに、あとから僕に言ってくるんですわ。それで、あんな注意書きを貼付することになったんです。うるさい方、けっこういますからね。体質なんでしょう。』
また、入浴するとき、すでに利用している人がいたら、あいさつをしなければならない。
具体的には、入室するときは、
『こんばんは。』『こんばんは。』
で、退室するときは、
『お先に失礼します。』『はい、お疲れさまでした。』
というルール。
これは常識の世界だろう。
また、ご年配者の入居が多いので、こういう特異なマンションなのだろうと、思った。
ただ、60を過ぎたと思われるご婦人が温泉入浴するために、パジャマ姿でエレベータから出てくるときは、ちょっとねえ。
『ここは上海か。』