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ひとりおもふ
宇宙の法則
 
 
たばこをやめて4ケ月が経過した。

 
1ケ月くらいまでは「ぐらっ」としたことが何度もあったが、今は順調であり、むしろ「けむい」という感覚にまでなってしまった。

 
たばこをやめたことは過去にもある。28歳から32歳までの5年間。
 
復活した理由は、禁煙6年目の札幌での仕事がディスクワークであったこと、来訪客との会話で「間」が取れなくなったこと、酒の席で手元が寂しくつい飲みすぎてしまうことなどなどであった。いずれも「乏しい理由」である。

 
今回やめる決意に至った理由は・・・、これと言った理由が見当たらない。ただ、たばこを吸うことが面倒くさくなったからなのであろうと今では思っている。
 
昔のように、どこでもたばこが吸える状況でなくなったし、単身状態ではたばこの火の始末に注意しなくてはならないし、そういった社会的変化がたばこをやめた大きな理由なのかもしれない。

 
他の理由としては、ばかにならないたばこ代を節約する経済効果の期待である。ちなみに、たばこ代は僕の小遣いから支出されていた。
 
1日1箱吸ったとして、280円×30箱=8,400円が煙として毎月消えていく計算となる。それならその分を何かに転化したほうがよほどいいと考えた。喫煙者は優良納税者と言われていることも「しゃく」だったので、スカパー契約して好きな映画やサッカーをこころゆくまで観たいと気持ちに切り替えた。
 
 
ちょうど、新規加入で機材購入が1万円というパックがセールスされていたので、すぐ契約した。結果は、スカパー三昧の日々にどっぷりと浸っている。「レッドパック」(現在は「よくばりパック」に変更)と「Jリーグセット」で、月々5,000円台の支払いであり、十分おつりがでてくる。

 
こうして考えると、ストレスの解消方法としてたばことスカパーとのいずれを選択するのかということになるのであろうが、後者のほうがはるかに健康的であることはいうまでもない。

 
さて、たばこをやめた結果、僕の身体はどのように変化したのだろうか。

 
僕はジムでベルトコンベア上を走ったり、プールでクロールとウォーキングをしているので、何が具体的に変化したのかは見当がつかない。

 
ただ、たばこをやめて2ケ月くらいまで体重が増加していたことは事実であり、そのため週2回だった運動を週3回に、かつ、カロリーコントロールを行った結果、元に戻ることはできたが。

 
たばこをやめると何故体重が増えるのかということについては、聞いた話では、「舌」による味覚が戻ることにより摂取物がおいしくなり、結果、体重増加ということになるらしい。

 
いちがいには言えないまでも、たばこをやめた人たちは一時的ではあるが、必ず太るようである。
 
ランニングを含めた運動面では、息切れというか呼吸の辛さは少しばかり解消されたような感じなので、肉体的には少し変化したかもしれないが、やはり何が変わったのか不明である。

 
肉体的な変化は不明であるが、「たばこ臭さ」がなくなったことは間違いない。反面、たばこを吸わなくなると、たばこの臭いに対して敏感になってしまったため、飲み会後に自分の衣服にたばこの臭いが染み付いていると、いやになることがあるし、喫煙者が通り過ぎるか近くにいるだけで、キャリーするたばこ臭さを感じてしまうほどになってしまった。

 
要するに、たばこを吸っている人が周囲に放つ「たばこ臭さ」を判別できるようになってから、たばこ嫌いがエスカレートしているのである。

 
そんなことがあったからではないが、喫煙者の気持ちも理解できる一方で、「嫌煙権」がそれよりも優先すべきであることは当たり前であると認識するようになった。まさに「昨日の敵は今日の友」なのである。

 
ただ、僕から言わせてもらえば、喫煙者がすべてそうではないかもしれないが、マナーが守られていないということは自覚してほしいと思う。

 
@ たばこは決められた場所で喫煙してください。
 
A 相席する際は、「たばこを吸ってもいいですか。」と同意を得てください。
 
B 灰皿を必ず利用するとともに、火の始末は確実に行ってください。
 
C 人にたばこの煙を向けないとともに、吐く煙を吹きかけないでください。

 
外国では、たばこ1箱の値段が1,000円近くもするところがあるようで、これは極論かもしれないが、日本での280円はまだ庶民の値段であり、いつもたばこ税の引き上げが噂されているので、喫煙者は今が「潮どき」かもしれない。

 
仮に日本も1箱1,000円くらいになると、需要がガクンと減ることになるだろうが、例えば、たばこの葉を栽培している農家などは大変な事態に陥ることになる。仕方ないことだと言えばそれで終わるが、なんともやりきれないし、国鉄の清算にも一役かっているので、値上げによるたばこばなれは手放しに喜べないかもしれない。

 
喫煙者には肩身の狭い環境ではあるが、マナーを遵守して上手に吸ってもらいたいと思う。マナーを遵守できないのであれば、やめるしかないでしょうが。