S56年の慣行料金目安表と、物価上昇率を勘案した慣行料金目安表の考察

S56年の慣行料金目安表と、物価上昇率を勘案した慣行料金目安表の考察

 医師、歯科医師、柔道整復師、はり師、きゅう師‥‥等と異なって、厚生労働省の資格試験さえ無い手技療法(カイロプラクティック、オステオパシー‥‥‥等)でも、別紙の様に、相当の治療費を請求しております。又、本来自由診療であるべき損害保険会社の販売している自動車事故に関しての保険において、自動車損害賠償責任保険の財政状況に便乗或いはリンクさせて任意加入の損害賠償保険の保険金まで、その程度(低度)まで引き下げ様としている損害保険会社が有ります。
 昭和56年11月1日付〜平成4年1月31日付の当時の自動車事故に関しての保険金の請求基準を示した文書(慣行料金目安表)があります。この当時の捻挫或いは打撲の一部位当たりの料金は、

後療料…… 1500円
電療料…… 1000円
罨法料……   300円(500円)
合  計…… 2800円 となり、
 今回の件(3部位)に換算しますと8400円になります。当然この間の物価上昇率等を考慮した場合、現在の請求方法請求額が、異常或いは不当と言われるべきものであるか否かは明らかです。(健康保険の医療費のあからさまなマイナス査定は、平成14年が初めてで(それ以前の、平成4年から部位数、逓減割合等でのマイナス査定は存在していたのですが。)、その間毎年数%の伸びを示していました。……仮に1%の伸びで10年間としましても、9278円になります。…実際の伸び率はこの想定よりずっと大きく、期間は20年以上になります。)
 それにもかかわらず、自動車保険料率算定会各都道府県調査事務所長からの平成5年末期(当院宛には平成5年11月16日付)に一方的に発せられた、別添の平成6年1月1日よりの『お知らせ‥‥柔道整復施術料金に関する自賠責保険の取扱いが、平成6年1月1日以降初検分より、下記の通りとなります。』は、独占禁止法違反の恐れがあるとして、既に平成9年に排除されていますが、不良損害保険会社はこれを隠れ蓑として、:健康保険の診療料金×1.2倍相当である労災保険の診療料金の×1.2倍(健康保険の診療料金を基準にしますと×1.2×1.2=1.44倍)にほぼ統一しております。(不良損害保険会社は各社独自の治療費の料金体系だとしておりますが、比較してみれば大差なく、実質的な独占禁止法違反である事は、疑う余地がありません。)
 この様に、一部の不良損害保険会社は自社に都合の良い部分だけをつまみ食いしております。



2004.01.11