交通事故での傷害と一般事故での傷害の比較

交通事故での傷害と一般事故での傷害の比較

交通事故での医療費が、他の医療費と異なった扱いで、自由診療が認められている理由の一つとして受傷時の総エネルギーの件が有ります。
 JAF((社)日本自動車連盟)の実験結果が、JAF MATE第30巻第7号第8号(別紙写し)の様に掲載され、『時速7Kmでシートベルトを着用していない場合には、前方放出するとしています。』また、一般的な工学系の書籍にも記載されております様に、質点の運動方程式としては次の様に記されております。
   E:総エネルギー、 m:質量 、 v: 速度

 交通事故での受傷程度は、様々な要素が考えられますが、極単純に質量と速度のみの関係からは、

  自動車の速度  エネルギー量
      7Km/h…1倍 …… 1倍 この速度でシートベルト非装着の場合前方放出。 

     14Km/h…2倍 …… 4倍

     21Km/h…3倍 …… 9倍 … 17.8Km/hは、フルマラソンのトップクラス選手の平均速度。 

     28Km/h…4倍 ……16倍

     35Km/h…5倍 ……25倍

     42Km/h…6倍 ……36倍

     49Km/h…7倍 ……49倍

     56Km/h…8倍 ……64倍 … 60Km/h制限の道路での走行車両の速度。   

     63Km/h…9倍 ……81倍

となります。一般の怪我とは桁違いに大きなエネルギーが発生しています。当然受傷者の傷害程度も速度の増加と比べて、桁違いに悪化していることになります。この様な受傷状態が想定される為、自動車事故関連の保険は、健康保険等にはなじまないとして自由診療になっている一面もあるのですが、一部の損害保険会社や共済組合ではその様な点は無視して、自社或いは自組合に都合の良い部分だけのつまみ食いを強行しています。(健康保険の*倍とか、長期加療での逓減等)



2004.01.11