読売新聞のコラムに関して
読売新聞「家庭とくらし」2002年2月25日に『むち打ち4か月たっても痛み』 2002年3月18日に『月に2〜3日は片頭痛に悩む』に関して このコラムの愛読者である関係から、つぎの様な疑問を感じております。 前者では、おもに「自律神経を整える環境が大切」とし、後者では「医師処方の治療薬に効果」としております。 しかしながら、当方の経験からは、けっしてそれだけでは無い様に思われます。 不幸にして交通事故に遭遇してしまった場合、医院或いは病院での医師の診察と検査結果から受傷状態の軽重を言い渡されますが、本当に、その言葉だけを信じてよいものでしょうか。過日も、「事故の直後救急車で、病院に運ばれ検査の結果大した事は無いと言われたものの、翌日から頸部の動作がほとんど出来なくなってしまった方が来院されました。」 その方に尋ねましたところ、「問診とX線検査だけだった。」との事です。 大学の医学部の専門科目に『診察概論』『診察方法論』等の科目が有った様に思いますが、現場の医師で、問診、視診、打診、聴診、触診、を大切にしていない医師が多い様に思われます。 交通事故等の場合 問診によって、以前からあった傷病との因果関係、加療時の受傷者に対しての注意事項、事故の状況等が把握でき、場合によっては受傷者が訴えていない部位の受傷を発見できる事もあります。また、どの部位を重点的に診察しなければならないかも判断できます。 視診では「受傷部位の表皮の色、腫脹の範囲、顔色、表情等」 打診では「受傷部位の範囲の確認等」 聴診では「受傷部位での異音等」 触診では「変形、硬結、腫脹、過緊張、偏位、圧痛、表皮付近の温度、脈状、運動の異常等」 が判ります。 ところがその内の肝心な要素を欠落させている為、当院に来院する交通事故受傷者(素人)でも簡単に異常と判る受傷状態に対して、『大した事は無い。』との診断を下してしまう様です。 全ての原因が、『脊椎骨の偏位』からと言う訳ではありませんが、『脊椎骨の偏位』によるものもある事は事実です『脊椎骨の偏位』は、習熟すれば、可成りの精度で発見できます。これを見逃しますと、上記の様な『むち打ち4か月たっても痛み』、『月に2〜3日は片頭痛に悩む』様な事も発生します。 |