『実費にもかかわらずなぜ受診するのか。』について

『実費にもかかわらずなぜ受診するのか。』について

 国民皆健康保険の時代になって既に数十年経過しております。(昭和34、35年前後に制度が整った)しかしながら、医師医療に満足せず、又柔道整復師医療にも満足せずに、他の医療に目を向ける傷病者が居るのはなぜでしょうか。
 「病院・診療所(医院)、施術所に信頼がおけないから。」でしょうか。そうで有れば、信頼のおける病院・診療所(医院)、施術所を捜し出して転院すれば解決できる事です。
 では、「医師・柔道整復師の人間性に信頼がおけないから。」でしょうか。そうで有れば、人間性に信頼のおける担当者を捜し出せば解決できる事です。
 では、「治療時間、加療時間が短いから。」でしょうか。そうで有れば、医科医療でもリハビリテーション等には比較的時間を要しますし、柔道整復師医療では小規模のものが多く、加療担当者も患者さんのすぐそばに居りますから、加療に対しての疑問事項は直ちに聞く事ができます。
 では、「治療方法・治療方針(加療方法・加療方針)に信頼がおけないから。」でしょうか。そうで有れば、治療方法・治療方針(加療方法・加療方針)が納得できるものでなければ、解決の致し方がありません。
 現実として、医師医療を求める方、柔道整復師医療を求める方、その他の医療を求める方の存在があります。
 その他の医療を求める方は、何故実費で高額であるにもかかわらず、その様な加療を求めるのでしょうか。
 『患者さんが知識不足の為に、医師医療の長所を知らない。』からでしょうか。その様には思えません。『医師医療・柔道整復師医療治療方法・治療方針(加療方法・加療方針)に納得できない部分がある。』からの様です。
 受診される傷病者の医師医療・柔道整復師医療への不満には次の様なものがあります。
1.  医師・柔道整復師の言葉どうりの治療経過をたどらない。
2.  長期通院しても治らない。
3.  定型化した治療方針以外は考えない。(どのような治療法・治療方針にしたら最短期 間に治癒できるか考えてくれない。)
4.  患者の話を聞いてくれない。(患者さんと話をしている時間が無い程忙しい。)
5.  苦情を言うと怒り出す。(患者さんが本音を言うとメンツを潰されたとして怒る。)
6.  薬を多量に処方する。(こんなに多量に飲み続けたら薬害が出てくる。)
7.  手術以外の治療は、殆ど対症療法である。(痛い時の消炎鎮痛剤、熱が有れば解熱 剤…)根本療法ではない。
8.  損害保険会社の言うがままである。
  
この様な不満の解決を図る為に、傷病者は、その他の医療を求めることになります。ただし、その場合でも『安定感…失敗の無い、或いは少ない』があり、『改革…症状の治癒或いは軽減』できそうであり、『能力…治癒実行』が有りそうな施設に受診する様に思われます。



2004.01.11