責任感の欠如した弁護士

責任感の欠如した弁護士

 弁護士の弁護方針なのでしょうが、間違いなく有罪の判断が下される被告に対しては、法廷での遅延工作をして、被告人が病人になるか、老衰になるか或いは、痴呆状態に成るまで引き延ばしを計るのもひとつの手段のようです。元自由民主党国会議員で、巨額脱税(収賄)事件に関与したの金丸信は病人となり、やがて老衰死し、裁判所・裁判官の判断は下されませんでした。元帝京大学教授で、エイズウイルス入りの血液製剤に関与した阿部英に関しては、平成16年2月に、痴呆状態になっているとして、結局裁判所に一度も出廷することも無いまま、事件の幕を引こうとしています。平成16年2月27日には、オウム真理教教祖で、多々の殺人事件に関与した麻原彰晃こと松本智津夫に対しての第一審の判断が下されました。しかしながら、この第一審だけで、8年以上の歳月を費やしました。殺人事件の被害者は既に8年以上前にこの世から抹殺されてしまっているにもかかわらず、首謀者はのうのうと生き続け、今後も第二審、第三審と長々と生き続けられるのです。
 あきれたことに、このオウム真理教教祖で、多々の殺人事件に関与した麻原彰晃こと松本智津夫に対しての弁護団は、裁判所・裁判官から第一審の判断が出る以前から、全員弁護団から手を引くという話を報道陣に漏らし、第一審の判断が出て間もなく実行に移しました。今まで、さんざん法廷での遅延工作をしておきながら、8年以上経過したら事実上『放り出す。』と言うことが許されるものでしょうか。その言いぐさが不愉快極まりなく、1.自身の他の仕事に支障を来す。2.国民から評価を得られない。等です1.に関しては、法廷での遅延工作をしなければ、ずっと早く結審していたでしょうし、2.に関しては、殺人の首謀者に対してのそれなりの弁護をしていれば評価されないことはなかった筈です。要するに、金銭欲と、名誉欲共に満たされないから『一抜けた。』と言うことの様です。
 オウム真理教に殺されてしまった坂本堤夫妻の様な弁護士も希には居られますが、日弁連の意見広告(平成15年3月9日)にも有ります様に、弁護士次第で、裁判所・裁判官の判断は白黒が逆転しますし、被害者加害者双方の弁護士同士で良く言えば話し合い、悪く言えば裏取引で丸く収める場合が多々有ります。一見正義の味方の様に振る舞っているものの、その内情は呆れるばかりです。(5000円〜10000円/30分の)法律相談料、(依頼しただけで取られる)着手金…民事の場合8%、(全面敗訴以外の結果が出た場合に取られる)報酬金…民事の場合16%、(単なる手続きをしただけで取られる)手数料、(50000円〜100000円/人/日と高額な)日当、(印紙代、切手代、保証金、鑑定料、交通費、宿泊費等の)実費、(顧問契約をした法人又は個人から取る)顧問料、の様に様々な名目を付けて費用を稼ぎ出します。特に一般の国民が、最初に出会う法律相談でも、かなり高額(800000〜160000円/8時間…日給として換算した場合)で、親切な様に振る舞いながら、現実としてはお金になりそうな事件を物色している様にも思えます。少額でも清濁の区別は付けたいと願う国民に対して、水揚げがいくらにもならないからとして、ろくに話も聞かずに、ボツにされる事件も非常に多いと聞いております。最近の新聞記事で、もぐりの示談屋の件が掲載されて居りましたが、実際に示談を頼んだ当事者達の話からは、以前弁護士に裁判所・裁判官の判断にもとずく解決金を持ち逃げされたりしていた者も居たようです。
 最後に、弁護士だった者の遺言として、『仮に、相続で問題が起きても弁護士には頼むな。』と言うのがありました。『善良な弁護士』と『悪徳な弁護士』の判断はつきにくいものです。皆さんも充分ご注意ください。



2004.01.11