弁護士の著作歴詐称と国会議員の経歴詐称

弁護士の著作歴詐称と国会議員の経歴詐称

  福岡2区選出の元民主党国会議員(現衆議院議員 古賀潤一郎)の経歴(学歴)詐称が問題になり、(民主党としては8段階の措置・処分で最も重い『除名』処分(当初、民主党は離党届の受理で終幕させようとしていた様にもうかがえましたが。))平成16年1月29日に民主党は『除名』処分を決定しました。…古賀議員は「国会議員としての務めを果たしていくのが有権者への恩返し。これからも一生懸命政治活動をさせてもらう」と語り議員辞職の意思はない様です。議員辞職が当然の様にも思えるのですが。
   ところがこの様な人材は『叩けば、ほこりが出る。』の例えの様に、今度は政治資金規正法違反でも福岡中央署へ告発 (3月1日、奈良市の政治団体代表辻山清氏(59)より政治資金規正法違反(外国人からの政治献金受領)で告発)され、週刊新潮2月26日号でも、献金問題について報道されるといったありさまです。
   しかしながら、これらの事件も大きな問題ではありますが、政治家の『仕事』に対しては間接的問題で、直接的問題ではない様に思えます。(国会議員には国会議員が行うべき仕事があり、都道府県議会議員議員には都道府県議会議員が行うべき仕事、区市町村議会議員には区市町村議会議会議員が行うべき仕事があります。しかし、それらの各々の仕事と、今回の学歴詐称問題は直接的問題ではない様に思えます。…間違いなく議員としての資質の問題ではありますが。)
   それより、法律に直接たずさわる者が法律を犯す事(例えば、消防隊員が放火するとか、警察官が犯罪を引き起こすとか、財務省や金融庁の職員が脱税指南や不正経理に手を染める様な)の方が、もっと重大な事ではないでしょうか。
法律関係図書では、『ジュリスト』の蒲L斐閣、『判例時報』の判例時報社等が有名ですが、これらの出版社の知名度を利用して、あたかも、自身の執筆・著作が、これらの出版社から出版されている様な錯覚を起こさせる様な者が弁護士として現在でも活動しております。(当該出版社に確認済みです。もっとも「後日の為。」を考えてか、1年半程度も経ってから類似の名称の文書を、当該出版社の類似書籍に掲載してはあるのですが。)少なくともこの間は、全くの著作歴詐称だったのです。法律にたずさわる弁護士が、著作歴詐称という法律違反をしていても、何らとがめられないのは不思議です。(中坊公平弁護士の場合は、ご本人が認知していないところで、関係者の引き起こした問題に関しての引責ですが、著作歴詐称は本人が著作しているかいないかは本人が明確に認識している筈です。そうでない場合は代筆になり、それもまた問題です。) 
弁護士・裁判官・検事等の法律関係者が、その専門分野である『法』を犯す事は、医師・歯科医師・看護師・薬剤師・柔道整復師等の医療関係者が、その専門分野である医療であやまちを犯す事(自身が麻薬等に手を出す。カルテの改ざんをする。)或いは、公務員が、その専門分野である税金の使途を誤る(自身の私腹を肥やす為、周囲の同僚も巻き込む為)より、社会の基礎中の基礎であることから一層悪辣である様に思えます。
 前出の国会議員の件でも述べたのですが、この様な人材は、これ以外の事でも当然問題を引き起こすであろう事は想像に難くありません。ところがこの様な人材を利用する企業が有り、またこの様な人材がのうのうと弁護士活動できるのが日本の現状です。



2004.01.11