「つれづれにかたる(第1回)」

 現代のタブーを鋭く斬る「シリーズ・つれづれにかたる」

 1回目の今回は古文の現代語訳風記述、および英和訳風記述でお楽しみください。


 ・スカートめくり

 基本的に若気の至りとするものがならわしとされているが、

 将来的には充分貴重な戦力になり得る場合もある。

 世の中の流れとは不思議なもので、そのことがのちのちになって災いするとは限らない。

 しかし、結局のところどう転ぶかは本人次第なのである。


 ・食事中に席をたつ

 うっかり箸を床に落とした際、必ずしもそれ自体が悪いこととは云えない。

 そう云う時はたいてい、行儀が悪いとされる。

 ただ、さんざん探しまわった末ついには見つからず、

 替えの箸をキッチンから持って来るすがたはとてもなさけないことである。

 そういう時は、後日ソファの下から出てくるのが常である。


 ・万引き

 他人の物品を盗み取る行為そのものはいつの時代もよろしくない。

 しかし、それが仮に物品ではなく、

 その者が特別に特意とする芸ならばそれは多いに盗むべきことであり許されることでもある。

 ただし、単なる模倣(パクリ)は良くない。


 ・カラオケでマイクを独り占め

 カラオケでマイクを独り占めするような者は、

 とりわけ歌がうまい者とそうでもない者とのふたつに別れる。

 終盤になってきた頃、今まで黙っていた人が急に歌いだすすがたは何とも目新しいことだ。


 ・ハゲのひとにむかってハゲと叫ぶ

 ハゲの人にむかってハゲと叫ぶことは、

 その人にとっては何の用意もないことなのでとても良くない。

 仮に言ったとしてもきっとこう答えるだろう。

 余計なお世話であると。


 ・援交

 そして、彼はその場にいた誰もが見てもがっかりした(うなだれた)様子でこう答えた。

 悪いのは大人である。


 ・満員電車の中でわざと幅をとって座る

 私たちは必ず座りたい人がその場にいる場合を想定すべきである。

 よって、幅をとり座る行為は好ましくない。

 しかし、これもまたそのことがのちのちになって災いするとは限らない。

 そういう時は、この世の無常さをただただ胸に痛感せずにはいられないことである。


 ※現代のタブーを鋭く斬る「シリーズ・つれづれにかたる」は次回も続きます。

もどりゃんせ。