何も予定のない金曜日。朝は少しのんびりして昼から店に行って注文本のメール返信と梱包をした後、本の整理と入力作業をしていると軽井沢町役場の人が来訪。「追分コロニー」の建物を軽井沢町の景観形成に積極的に取り組んでいる「自然保護対策優良事業」として認定するとの連絡。「追分コロニー」の大家さんは屋号を柳屋さんというのだが、追分の中山道の景観が無くなってきているのを嘆いて私財を投じて宿場町の建物を建設、その建物を我々が古本屋として借りている。

役場の人によると今までは不適当な建物を規制するだけの消極的な方針だったが、今後、この「自然保護対策優良事業」制度を通じて積極的に、自然の保護・風致の維持・景観の形成を行っていくということです。これは、グッドニュースです。古本屋に来る人は、軽井沢町が駅前のアウトレットやショッピングモール、それに安物の建物や景観を無視した不動産の乱開発で軽井沢の保養地・別荘地としての雰囲気が急速に崩壊しつつあることを嘆く人が多いのですが、その流れが少しでも逆の方向に動けばと思います。まずは第一歩という感じでしょうか。

追分でも江戸時代からの宿場の建物や、堀辰男などが執筆をした油屋旅館などの建物が消滅の危機にあります。この「自然保護対策優良事業」は将来はナショナル・トラストのような予算措置を伴った活動に発展していってほしいと思います。