BLUEIII ロックンロール ジー・クン・ドー |
第3の部屋・・・byベイビー佐々木
RORY GALLAGHER IRISH TOUR’74 |
テン・イヤーズ・アフターのところでも書いたが、この頃のブルース・ロック系のアーティストは、とにかく、スタジオ盤より、断然ライヴ盤に限る。 で、ロリー・ギャラガーである。特にこの「IRISH TOUR’74」でのライヴ演奏は凄い。 1曲目の「CRADLE ROCK」のハードブギーで、まずヤられる。この過激なリフ、スライドによるソロ…。「TATTOO’D LADY」も、スタジオ盤がダサく聴こえるほど凄い。特に後半のメロディアスなアドリヴソロは、本当にライヴなのか?ってくらい美しい。 そのストラトをアンプに直結したような枯れた荒削りなギターのサウンドも、熱いロリー自身の歌声も、とにかく独特で、他のブルース・ロック系アーティストとは一線を画する魅力だ。 最近日本でも、このアルバムの映像版ともいうべきドキュメンタリー映画が、やっとDVDで発売されたが、チェックのシャツにジーパンというラフな服装で、塗装の剥げたストラトをかき鳴らすロリーの姿は、この時代のアーティストにしてはとても素朴で、そこがまたカッコイイ。 ↓最近発売されたDVD。曲目は多少異なる。 |
RORY GALLAGHER IRISH TOUR1974 【DVD】 |
Tommy Bolin Teaser |
17歳で、ジャニス・ジョプリンばりのブルース・ロックバンド「ゼファー」に加入し、その後、ジョー・ウォルシュの後任として、「ジェームズ・ギャング」に加入したり、マハヴィシュヌ・オーケストラのドラマー、ビリー・コブハムのソロアルバム「スベクトル」に参加したり、あげくはリッチーが抜けた後のディープ・パープルにまで加入してしまった、今は亡きトミー・ボーリンの1stソロアルバム。 このソロでは、それまで彼が携わってきた、色々な音楽的な要素を1枚に凝縮してしまっているようで、物凄く、中身の濃いアルバムだ。 1曲目の「THE GRIND」や、表題曲「Teaser」では、ファンキーなハードロックを聴かせ、「MARCHING POWER」では、思いっきりインストのフュージョンを展開、「DREAMER」では、しっとりとしたバラード。中でも、絶品なのが、単なるものマネではなく、ボサノヴァを完璧にエレキギターで再現した「SAVANNAH WOMAN」だ。ここでのセンスありすぎのトミーのギターは、感動モノ! そして、おそらく白人では初めてであろうラスト曲、「LOTUS」でのレゲエリズムの導入も、彼が只者ではなかったという証拠だ。 |
NEIL YOUNG AMERICAN stars’n bars |
とにかく、この人のガッツには、本当に驚いてしまうが、俺的に「ハーベスト」や「アフター・ザ・ゴールドラッシュ」よりも、スーパー名盤なのがこの作品。 何といっても、「LIKE A HURRICANE」が入ってるし。 この曲は、その後のライヴ盤とかでも聴けるけど、一番最初にニール・ヤングを知ったのが、このアルバムのこの曲で、世にスゴいギタリストは数多く居れど、ここまでガッツ入ったギター弾ける奴は、ニール・ヤングしかいないだろうと、思わせるほど、この曲のギターはスゴイ! テクニックではなく、情熱だけでバリバリ弾ききってしまうスゴさ・・・。 そして、このアルバムは、この曲だけでなく、「THE OLD COUNTRY WALTZ」などのカントリー調の美しいメロディも満載で、ダレる所が全く無い素晴らしいアルバムだ。 時にやさしく、時に力強く、ニール・ヤングの叫びは、時代を超えて聴く人に感動を与えるのだ。「WILL TO LOVE」のたき火を焚きながら、しっとり聞かせるニール・ヤングもまたカッコイイ。(たき火の音が、実際入っている) ラスト曲のニール流ハードロックもカッコイイ。 そして、ジャケットの酔っ払ったニール・ヤングも・・・・・! |