BLUEIII  ロックンロール ジー・クン・ドー

2004.5.22  「CBGB」 ニューヨーク

by ベイビー佐々木(Baby Sasaki)


 最終日は何と、CBGB!!BLUEIIIは何と2度目のCBGBだが、パンクな人なら誰もがここでやってみたいと思う、憧れの聖地であろう・・。
 何しろ、’70年代には、ラモーンズや、ジョニーサンダース等伝説的な人達が全盛期に汗を飛び散らせ、熱演していた場所なのだから・・・。 

 昨年のJAPUNKSでは、ゴーグルエースや、ギターウルフを迎え、何とこの地がSOLD OUTだったそうだが、今年も負けず劣らず満員で、2年前初めてBLUEIIIがこの地を訪れた時よりも格段にイベント自体がスケールアップしていた。


 さてさてBLUEIIIは、この日早めの2番手の登場。1番目のテクマ!のパフォーマンスが大いにニューヨーカーにウケまくっていたので、気合も十分であったが、何とこの日アメリカへ発つ前から微妙にかかっていたベイビー佐々木のノド風邪が悪化・・・。全く声が出なくなるという最悪な事態に・・・!!

 なにしろ、歌うことはもちろん、しゃべることさえままならない状態!急遽セットリストもインストの「カンフードライヴァー」や、比較的キーが低い「チェンジ」に変更されたが、ハイライトの「ヘヴィメタルエキスパンダー」や、「カンフーロケット」はそのまま・・。
 ライヴスタート直前までトイレで何度も発声練習をしてみるも、状況は悪くなる一方で、成す術無し!いったいどうなってしまうことやら・・で、始まった不安のライヴではあったが、何とライヴが始まると奇跡的にいつもの声に!

 これには、事情を知っていた人皆びっくり。やはり”気”の力というのは、恐ろしい。皆「アレ、ノド治ったのかな?」と思ったくらいだが、ライヴ後はやっぱり全然戻っちゃって、帰国後まで尾を引いた。


 そして、今回のツアー前からBLUEIIIはまたしても新たな試みで、アクションは最小限に留め、プレイ面に重きを置いたライヴを展開・・・。結果お客のノリはそのままに、一部ではそれなりの評価を得た。とりあえずはプチ成功といったところだが、まだまだ改善の余地のある新機軸のBLUEIIIライヴだった。

 さてさて少し飛んで、トリ前に登場したギトギトハスラ→だが、見た目はチェックのスーツを身にまとったパンクな女の子4人組で、キャピキャピした印象。しかし、演奏の方は、そのルックスとは裏腹に実にタイトで安定した素晴らしいものだった!!軽くツインリードギターをキメたり、とにかくスゴイのが、ヴォーカルハーモニーの素晴らしさ!!それをあの激しいアクションをキメながら軽々とやってしまうのだから恐ろしい。
 音楽性も豊かで、その度に色んなリズムでお客さんを楽しませ、全く飽きさせない。どう見ても二十歳そこそこなのだが、後の打ち上げでベースのTAEちゃんと話したら、かなりのキャリアのあるバンドだそうなので納得。



 そして、トリで登場のスパンクス!2年前観た時は、4人編成で普通にカッコイイR&Rバンドだと思っていたが、昨年と今年と、会う度にメンバーが少なくなっていき、今年はとうとう2人だけになってしまっていた。(ドラマーはサポートのアルさん)
 しかし、ライヴの方は逆に、どんどんタイトになって行き、メンバーの個性がはっきりしてきて面白かった。特に今まで目立たなかったジョージちゃんがものスゴい才能を発揮!フロントのはじめちゃんのお下劣アクションにも更に磨きがかかり、観ていて本当に爽快な気分だった!!

 こんな感じで、濃くて楽しい3日間のツアーは終了!!最後は出演者、スタッフ全員で、CBGB近くの居酒屋「ケンカ屋」で打ち上げ。お互い友情を深め合ったり、またの再会を約束したのだった。


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