作業日誌

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2月1日(火)

 「くーき」のリズムにあうドラムパターンをさがしている。
 おれ、だんだん、童謡みたいになっていくな。



2月2日(水)

 昨日、寝る前に万年筆のペン先をはずして、ぬるま湯につけた。
 静かに、半分浮いているペン先。そこからインクがまわりの水と青を共有していく。にじみが水と水との隙間を流れていく、静止した水の隙間を。
 瞑想のひびき。

 ほどほどで暮らしていると、目の前のことに忙殺されてしまうおれは幸せには向いていないのかも。21世紀にはいって、長生きモードに切り替えたが、無理があったのかもねー。やっぱ詩のように生きるのがおれのさだめか。

2月3日(木)

 こちらへ揺れすぎたら、そちらへ揺れる。バランス。

2月4日(金)

 今日は車内練習で、ダウンをかぶってそのうえにシュラフをかぶって声をだす技を開発。あったけー。しかも、声だせる。
 よく見かける四字熟語。一鳥一石(いっちょういっせき)、最近のお子様は地味な努力がお好きらしい。
 

2月5日(土)

「猫背女」の曲作り、進める。お勉強したコード進行なので、お上品さにまだなじめず。

  
2月6日(日)

 ターバンズ、バンド練習日。ギター持っていこう。 

2月7日(月)

 昨日は、初台NOAHで練習してきましたよ。2月20日のライブの曲を。
 6曲、準備していたんだけど、やってみたら4曲残って、「星河の路を」はライブではできないな。バランスがかなり難しくなっております。
 練習終了後、ギネス黒を飲んだ。うまい。でも、エビスの黒には負けるな。

2月8日(火)

 ギターをかかえて車内練習していたら、後ろにパトカーがとまった。警官が缶コーヒーでも飲むのかなと思っていたら、おれの車へやってきた。
なにの用かと不審に思っていたら、あちらも同じことを考えていたらしく、練習中失礼とかって声かけてきて、おれの顔みて日本長いのと聞いてきましたよ。おれ、日本人なんですけど。あ、そう。ごめんごめん、でもよく間違えられるでしょ。ええ、まあね。車、危ないからもっと左に避けてくれる。はいはい。免許証確認させてもらっていいかな。はいはい。あ、ほんとに日本の人だね。、そうですよ。
そして30分後、かれは深夜爆走する原チャリを追跡しておれの横を駆け抜けていった。

2月9日(水)

 練習場所、変更。工事現場前へ。
 「青春犬かき」の作詞を手がける。

 15 16 17 そこで時はとまって、
 歌のはじまり 青春犬かき
 西瓜の種を 縁側からとばして
 肩にかけたタオルで口元をぬぐった夏の終わり

 わをーん みちくさしているまに わをーん わをーん
 わをーん ときはみちあふれて わをーん わをーん 

 愚者愚者にまるめて捨てようとしたけど
 遅咲きの花もある もう少しあたためよう
 スローライフ 冬も スローライフ 冬も春のつぼみ

2月10日(木)

 つまるところ、おれは何者なのかってことなんだな。


  
2月11日(金)

 SEED BOOKというシステム手帳を整理して、はさんだままになっている古いリフィルを後ろにまとめて沈殿させた。これがおれの過去になっていく。

2月12日(土)

 今日はターバンズの新曲二度目の練習日。さすがに音がしまってきた。
 オペラタワーの地下の中華料理で飲む。めし、うまい。

2月13日(日)

 久しぶりの二日酔い状態。とりあえず仕事にいく。
 帰宅後、DVD「ブレードランナー」みる。いいじゃないか。湯気がいいね、寒い街にたつ湯気。あれがいいよ。蒸気ね。蒸気アンドロイド。

2月14日(月)

 いつもより早く起きて、「ハンナプトラ」の残り部分を見る。ずっーーーーと以前に秋葉原の店頭で見かけて以来、気になっていたんだが、B級っぽいから本気では見たくないし、困ったなと思っていたら、今度「2」できたじゃないか。やばい。とりあえずみとくか。ってな動機で。
 気楽でいいんだけどさ、これを大金かけて制作する精神構造ってどんなもの? そこが映画への根本的な疑問。わからない。

 「猫背女」のギター録りなおしたので、気が楽になった。もうこれであとは歌を入れるだけだ。ついでに去年の夏の10曲キャンペーンで作りかけになったままの「君は嘘をつかない」もギターを入れ直した。ついでに歌詞も書き直して、「パパは嘘をつかない」にしてみた。

パパは嘘をつかない 君に嘘をつかない
パパは嘘をつかない 君に嘘をつかない

ずっと信じてていいよ 時間はただの風だもの
ぼくときみとを結ぶ絆を 壊せるものはないから

パパは嘘をつかない 君に嘘をつかない
パパは嘘をつかない 君に嘘をつかない

駆け引きなんかしないさ きみから奪ったりみしない
二十世紀の瓦礫をどけて ぼくらの道をつくろう

パパは嘘をつかない 君に嘘をつかない
パパは嘘をつかない 君に嘘をつかない

それだけなんだけど それぐらいなんだけど

パパは嘘をつかない 君に嘘をつかない
パパは嘘をつかない 君に嘘をつかない

2月15日(火)

 本日の車中練習はいい発声ができてとても気持ちよかった。歌がうまい人は、こんな感じで歌うんだろうな。

2月16日(水)

 ここんところのコード進行学習はScoop on Somebody「街に愛があふれて」と柴咲コウ「かたちあるもの」。二曲とも美しい流れです。音楽って、美しいなあと感嘆しながら、パクる練習をしています。あはは。せめてキーくらいは変えるかな。世の中には美しい音の重なりや移り変わりというものがあるんだね。うんうん。知らない世界だった。



2月17日(木)

 早起きしたので、さっき猛烈に眠たくなった。椅子から降りると同時に寝てたらしい。「声楽のコツ」というクラシックの先生の本を読んでいる。なんとなく感じは分かるぞ。"喉の奥を広く"というのを、おれは間違っていて、口を大きく開けていたんだよ。ばっかだなー。

2月18日(金)

 練習にもでかけず、歌詞カードを作る。うーむ、いつもながらなぜおれの歌は考えたことばかりで書かれているのだろう。

2月19日(土)

 やべーよ。明日は、本番だ。ま、いいか。成功するのも失敗するのも自由なんだから。義務じゃない。やりたいからやってるだけなんだもん。

2月20日(日)

 ライブ当日。早く着いたので青山外苑前で降りて、神宮球場方面を散策。早慶戦の思い出が甦る。歯が痛くてしょうがなかったのに、徹夜で並んで酒を飲んでいたんだな、仲間たちと。それで結局野球の試合はよく覚えていない。覚えているのは、法政戦。けた外れの実力で要所だけを締めていく憎々しい江川の勇姿だけ。
 ライブの歌は気合い入りすぎて、空回りしてしまったような。もう今度からは気合いはいれなくて、とろとろやることにしよう。

ライブ曲紹介
1 ハッピーデリー

「もうぼくらで9バンド目です。面倒な作業をしてくださったお店の方々に拍手!」って、感謝を述べたMCから開始したところまでは予定通りだったのだが、バンドはイントロをはずし、おれは音程ずれっぱなしで歌うというかなりイカれたテンション。「ヤッホー」のレスポンスを客席に求めると、なんと踊っているマーミンの姿が。さすがジュリアナ育ち。おれのライブで踊っている人というのは初めてだぞ、マーミン。と、その横にはあおられたように踊っているドンちゃんの姿も。おいおい、アポロ劇場か、ここは、みたいな。

2 どんぐり

 モニターの返りが少ないので、なんか個室で歌っているような気分。「ジョン・レノン」のところで、「ンんん」みたいに歌えるはずだったのに、あれー、失敗。

3 愛のおむすび

 石川智絵ちゅんも登場して、キュツキュッへ。なんと客席の83%くらいは一緒にフリをつけてくれている。すげー、みんな、すげーよ。ナレオの関係者ばかりだから当然といえば当然か。

4 どうしておれたちモテないんだろう

 ライブ後、石川さんに「ろっくんろーるです」といったら、「あれはもう、パンクだよ、ハイローズみたいな」といわれた曲。あー、そーか。もともと息子に、おまえたちはこういう曲をやればいいんじゃないのって、台所でめしくいながら即興で作った部分がサビになっているからね。

2月21日(月)

 二日酔い。体と認識機能とが別々に動いている。人間をやっている人たちは、あわただしく動いていて、そのあわただしさに満足しているようだった。幸せは。幸せはどこにいったのだ。

2月22日(火)

 ぐったり。

2月23日(水)

 図書館から「死後体験」「死後体験2」を借りてきて読む。モンロー博士のヘミシンク体験者の本なのだ。ついにそういう人が現れたのか。死後の世界も奥が深くて、飽きない。どこまでいっても、自分の心の外は広がっていて、自分の心の中が未知の世界として手つかずで残っている。

2月24日(木)

 高校入試本番の日。早起きする。つもりが寝過ごした。ありえねー。

2月25日(金)

 この世界が、こうあるべきだと考えたところで、反対側の人はまたべつのこうあるべきだというビジョンを持っているだろう。正しさというのは、わたしの心にあるだけではただの鏡像にすぎない。発言の練習をして、道をならしていくのがいいんだな。

2月26日(土)

 ようやく、ライブ以前の生活に戻りつつある。ジョンレノン手帳に、後藤真希の曲のコード進行を書く。

2月27日(日)

 日曜出勤。ひとの役に立つことはうれしいが、欠乏を満たすためだけでなく、存在したいという望みもある。

2月28日(月)

 BookOffで、本を3冊購入。読書に耽る。
 おっ、そうだ。こんなことをしている場合ではないと、歌の録音を手がける。今日の課題は2曲、「猫背女もしくは哲学女」、「パパは嘘をつかない」。まずは「パパ〜」の方から歌ってみる。60年代のアメリカンポップスみたいだ。アメリカって、いったいどんな国なのかもよく知らないくせに。あんまりシンプルなので、ちょっと歌を重ねてみた。サビのところに「パパは嘘をつかない」というのを、ファルセットで二つばかり乗せてみたのだ。これでどうだ。聞いてみると、上のファルセットが聞き苦しい。だが、自分の声は変えられないのだよ、バッティくん。きみがきみであることを受け入れたまえ。はいはい。
 次、「猫背女もしくは哲学女」。学習したばかりのコードを使って曲を作ったので、あはは、メロディがうまくかみあっていないぞ、おい。ちょっと練習して、メロディを決める。これか。こんなものでいいか。歌のうしろに、低い声で歌詞の朗読もいれてみた。ドキュメンタリーみたいだな。
 2曲録音したら、もっといろんな曲を仕上げたくなってきた。これこれ。この勢いがおれじゃーん。
 リズムとギターの上に、メロディを乗せて歌ったあとにそれを聞き直してみると、こんなことをしてみたらどうだろうというのが、ほぼ同時に浮かんでくる。うう、楽しい。静かに発熱するこの感じがたまらん。ふかーい満足感にひたる、温泉みたいに。ぷかぷか世界に浮いてるみたいに。


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